第57話 夏休期⑦ 最前線の任務
「はぁはぁ、大丈夫!」僕は我に返った。ヒカルはとりあえずお茶でも飲んで!って勧めて来て、素直にお茶を飲みながら
「なんなんだ?!あれは!!!」とまた思い出したかのように興奮し出したのでヒカルに強制リンクされました。情けないね。
「ゴメンねヒカル。おーこわ。」
「イヤイヤあれでビビらない方がどうかしてるよ。」
「カガミさん取り乱すような映像を突然再生して申し訳ありません。実際見ていただいた方がわかりやすいかと、合理的に考えた結果、驚かしてしまう羽目に。」
「いやいや、ゴメン、アークは悪くないよ!」と僕はしおらしく話すアークに言葉を返し、ヒカルは
「そうそう!と言うよりゼロが悪いよ!」と口にした。
「私の情報では京介さんはハイドラを知らなかったのですが、ログとしては出てきておりました。適切なお返事が出来ず申し訳ありません。」とアークは反省していた。
「あそこはドコなの?」と聞くと驚きの答えが返って来た。
「いいえ、あそこはドコカラファイナルではありませんよ?」
・・・あ、ダメだ、僕が起動するまで母さんの無駄な話し相手になって変な
僕の最
もう一度、事細かく丁寧に質問をし直す。普通ならしなくっても良いんだけどね!母さん!!(怒)
「アーク、今の映像はどこで撮られたのかな??」と聞くと
「今でいう旧市民病院跡、遺伝子研究所です。」って返って来た。
僕とヒカルは2人で目を見合わせて、ヒカルが「よし!行こう!」と言ったんだけど、アークは
「お待ちください。あの場所は私の計算ですと【ほろびのうた】汚染地域の可能性が未だ残っており行くことはお勧め出来かねます。」と言ってきた。
市民病院跡にそんなヤバい立ち入り禁止区域があんのかよ!竜二の言ってる廃病院が【怖い】ってのがわかった気がしたよ。ってヒカルとリンクしてるんだった。
「いつ行けるようになるのかなぁ?。」と僕が言うと
「チェルノブイリだって結構経ってるし、東日本も。あ、あれらはウィルスじゃないか。でもどっかで【ほろびのうた】の感染内容を聞いたような。」
アークが話して来た
「裏聖典ですね。」
「そうだ!」「やるね君!」二人が褒めると
「ありがとうございます。」とうれしそうに言ってくる。カワイイなアーク。
「アークは発症後、症状の時間とか覚えてる??」
「はい、リビングのプリンタに接続して良ければ出しておきます。」
「ええ~~~凄いじゃん!!じゃあ母さんから無駄に教えてもらった内容もまるっと文章化してプリントアウトしといてよ!」
「それは出来かねます。」だよね。それに見たところで時間の無駄だよきっと。
暫くなんやかんや無駄話もあって脱線した後、本来の目的、セビエドとエーセブンの考察に話は変わった。
ヒカルは
「まずセビエドから考えよう、忘れると勿体ないし、さっきの映像は竜二達ともう一回見て意見を出し合うべきだと思うんだ。」確かに。僕はうんうんと頷き返事とした。
「じゃあセビエド。あいつはいったい何者だと思う??」と聞かれ僕は母さんと一緒に昨日見た動画の内容を振り返り手短にヒカルに伝えると。
「なるほど~人工 T-SADのハイエンド・ドライバーで【ハイドラ】かぁ~。恐ろしい事するね。」と怖がりながら納得していた。僕は補足で
「電気が見えるって言ってたよ、だからあのライトニングって言うスタンガン使ってたのかなぁ??
でもWi-Fiは見えないっぽかった。知らなかっただけかもしれないし、決め付けるのは早いけどたぶん、竜二の劣化版?もしくは下位互換?かと思ったんだ。」
ヒカルもうんうん頷いてくれて
「カガミは
「え?あ~知ってる。小学校で習ったような。・・・たぶん。AEDって書いてて街角で置いてる奴だよね??」
アークは僕に
「カガミさんのおっしゃられた街角にある除細動器は
要するに羊みたいなパチモンの最終進化が電気ショックするって事?イヤイヤ、ギガシンカまでするのに電気ショックって!初期技大事にし過ぎだよね?威力40だよ??PPは30だけど。
おっと!脱線事故発生だぜ!速やかに本線に戻ろう!
「アークありがとう。(いつか覚えるよ。)でなんだっけ?除細動器が??」
「ああ、ネネが言うにあんな距離で電気を流すには除細動器の様に
空気は絶縁物だから通りにくいらしい、あのライトニングって武器が通電したい時だけ都合よくボタンで動かせるかと言うと、どうしてもボタンを押してから充電→放電までのタイムラグが出来ちゃうみたい。
だから常時電気が流れる状態にしておいて、距離だけでON/OFFを決めた方が合理的なんじゃ無いかって言う推察みたいだよ。」ネネちゃん談だな。
「だからセビエドは自分しか使えないと思い込んでたのか。」へ~先入観はやっぱ良くないね。
さすがネネちゃん!おつむの出来が違いすぎで何言ってるのか解んないよ。
「なるほどね、忘れちゃう(理解してない)かもだからアーク今の話、記録しててね♪」
「かしこまりました。」
「頭の良さで言うとあんまり良くなかったんじゃないかな?」
「え?そんな面と向かってストレートに!ひどいわヒカルさん!!」僕はちょっとだけ、僕に言われたかもしれないぞ?と思ってホントはわかってるんだけどそう答えてしまった。
「イヤイヤ、セビエドの事だよ!冷静な判断が出来てたようには見えない言動も多かった。頭脳も超感覚も竜二と比べたら据え置き。これってホントにハイエンドドライバーなのかなぁ??」
「マジで謎だね。いや、イチゴサイダー達が賢すぎるだけじゃねーの?僕以外。」クソ!僕以外って言いたくなかったぜ!悔しい! こんな時、僕の1個上の順位の奴とは仲良くできる気がするな~どんな奴なんだろ??
「それはわかんないよ。ただ閃きとか発想力とかは、学力とは違うベクトルの話と僕は思ってる。ネネはどっちも長けてるけど。」
「ちなみにリンクラインでダサイドンを考えたのもぉ?」
ヒカルは笑ってくびを縦に振って
「あぁ、ネネだよ。」
「あんたの妹ヤバいよ!賢すぎる!あの発想に至った経緯なんかあればこちらのカメラ向かって一言!」
僕はヒーローなんかじゃない。ただの太鼓持ちインタビュアーだ。どうぞヒーローヒカルさん
「あ、それね。僕も気になったから昨日聞いたよ。
ネネと僕の家庭教師がどんな質問にも答えてくれる凄い人でネネが小さい時に家のコンセントは穴が2口なのに、病院のコンセントが3口あるのに気付いて、なぜか?って聞いたんだよ。」
「うんうん。なんでなの??」
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