第13話 新キャラ参戦ですよ!(2!)

あれから俺たちは電車を降り、ショッピングモールに到着した。

どうやら、彼女の名前は神宮環と言うらしい。

「神宮環・・・どっかで聞いた事ある気が・・・」

俺は記憶を辿るも全く出てこない。

「どうしたの?拓也」

「あ、いや、なんでもない」

俺は後ろからついてくる環の顔を見た。

やはりどこかで・・・。

「お兄ちゃん!」

俺の腕に巻きついていた雪羽は俺の手を引っ張る。

「おい、待て待てなんだ」

雪羽は俺の言ったことを聞かずに引っ張る。

「見てお兄ちゃん」

ゲームセンターに着いた。

「なるほど、雪羽はゲーセン好きだな」

みんな中に入って行く。

「雪羽なにがしたいんだ?」

「う〜ん、メダルゲームかな」

雪羽はそう言うと、メダルゲームを始めた。

雪羽がメダルゲームをしている間、環のところに行く。

俺は環を探し、ゲームセンターの近くをまわると、環が1人ベンチに座っていた。

「どうしたんだ?」

少し元気のない環に声をかけた。

「覚えてない?」

環は突然言った。

「ん、なに・・・を・・・もしかして、あの時の・・・」

やはりだ。

やっぱり1回会ったことがある。

あれは小さい時。


少女の名前は分からない。

「ほら、こっちに来てよ!」

少女は公園にある滑り台に登っていた。

「ちょっと待ってー」

俺は滑り台の階段を登っていた。

「ほら、見てこの景色。綺麗でしょ?」

そこに広がっていたのは、街を一望できる景色だった。建物があり、その少し遠くには山。とても綺麗な景色だった。

その日俺と少女はたくさん遊んだ。日が暮れるまで。

そして、最後に約束した。

「ねぇ、私と結婚しよう」

「うん!」

そう約束して、俺と少女は別れた。


「そうか・・・あの時の」

「そう、あの時の」

俺はなんで忘れていたんだろう。

「それでね、約束。覚えてる?」

「あぁ、約束な、結婚しよ・・・うって、ん、結婚!」

いや待て、結婚って。あれは、子どもの時のこと。でも、あの時は環のことが好きだった。

「いや、いいよ、今は」

「すまん、いろいろと」

俺は謝ると、環が立ち上がる。

「いつか、また、振り向かせるから」

環は笑顔で言って、ゲームセンターの方に行った。

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