第20話 

私は脱線しかかった思考を一度中断し、固く手の中のビームソードを握りしめる。

そのまま根元を斜め下に払うようにして、ビームソードを出現させると、一気に加速してオリヴィアを抜き去る。

「せああぁあっ!」

全力の加速そのままに、人形ボスモンスターの股下を斬り付けながら潜り抜ける。

「グゴオオオオッ!」

作戦通り腱を狙って斬り付けられたボスモンスターは、ガクッと膝を地面に付け、前屈みに倒れ込む。


「キョーカ、ナイスアシスト!」

その瞬間、後から素早く走り込んできたオリヴィアは、倒れ込んだボスモンスターの手を踏み台に勢いよく跳躍する。

「せやああああっ!!!」

自身の落下衝撃もろとも、オリヴィアはボスモンスターの頸椎あたりに全力の突きを叩き込む。

悲痛な叫びをあげて暴れるボスモンスターの背の上で、振り落とされることなく激しい斬撃の雨を降らせるオリヴィア。


戦況は、圧倒的だった。

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