第三話

「い、いいのか……?」と申し訳なさそうに言う翔太。


 そんな翔太に俺はニコッとながら……。


「ああ、もちろんだよ。だって、俺たち。親友でしょ?」


 今は我慢だ……これで接点が作れるんだ。

 大丈夫……上手くいくはずだ……。

 

 翔太は俺の手を掴み。


「まじか!! ありがとよ!!」

「おう!!」

「いやぁ〜、まじでお前は神だわ!! ありがとな!!」


 俺こそありがとな……。

 だって、春川さんの初めては俺がもらうからさ……。


「いいよ。全然さ……」

「やっぱ、お前は最高の親友だ!! 楽しみだなぁ〜桜とするの!! 絶対、身体も完璧だよな!!」


 やっぱり、こいつは最低野郎だ……そうやって、うららもか……春川さんは絶対に救ってみせる。

 そして、復讐してやる。


「は、はは……でも、女を身体で見るのやめとけよ。嫌われるぞ?」

「じゃぁ、どういう目で見れば良いんだよ。だって、女は所詮身体だろ?」


 こいつ……。


 その言葉に頭にきた俺は翔太を強く睨んだ。


 うららもその一人なんだろ……なぁ!!


「うっ……嘘嘘!! 何、本気で睨んでるんだよ!!」

「そ、そうか……なら、いいよ……てか、俺もごめん。睨んで……」

「いいよ。俺が悪いしな」

「よく、春川さん、お前のこと好きになったよな〜流石にセフレが沢山いることは知らないと思うけど……いきなりヤろうとしている奴を好きに……」

「まぁ、俺はイケメンだからな!!」

「うわっ、いつか痛い目合うぞ……そんなに調子乗ってたら〜」


 すぐに合うけどな。

 いつまでそうやっていられるんだろうな。

 お前は……。


「なら、さっそく……」

「ごめんよ。それはできない……」

「え?」

「今日さ、桜風邪でよ。後でお見舞いに行くんだ。だから、流石に今日はな?」

「そ、そうか……」


 仕方ない……今度か……まぁ、楽しみは熟すほど面白くなるしいいか……。



 放課後……。


 しかし……今日の耕平はいつもと少し違かったなぁ……まぁ、いいか……。

 きっと、あいつにも何かあるんだろう……。

 そんなことより、桜に見舞いに……。



「よう、桜……」

「ゴホンゴホン……翔太……来てくれたんだ」とリビングにはパンダのパジャマを着た可愛らしい桜がいた。

「一応、何度もLINEしたんだぞ? 出なかったから、勝手に入って来ちゃったけど……大丈夫か?」

「ごめん! スマホ見てなかった!! 全然いいよ……」

「良かった……」

「ほら、ポカリ……」と俺は袋からポカリを出して桜に渡した。

「ありがと……」

「うんうん、全然良いよ。早く治せよ!!」

「うん! やっぱり、翔太は優しいなぁ〜」


 そう笑顔で言う桜にドキドキする心臓。


 今までこんな気持ちになったことはない。

 なんだ? この気持ちは……。


「私ね、翔太くんのそう言うところに惹かれたの……翔太くんは変態だけど、人に優しいもん……いつも、一緒にいる人の為に頑張ってて……」

「そ、そうか……」


 やっぱり、俺……桜を好きになってよかった……。

 そっか……もう俺は、桜としかするのをやめ……。


「あれ……」と桜はソファーに横に倒れた。


 ごめん……。


「ごめんよ……」と俺は桜を眠らせた罪悪感のせいで涙を流しながら言った。

「しっかりできたね……後輩くん!」と俺の肩をポンと叩く悪魔。

「は、はい……」

「震えててかわいいなぁ〜。早く、脱いで……」


 そう、ゴミを見るかのような目で俺を見るうらら先輩……。


 ごめんよ……桜……。


「わ、わかりました……」


 俺には悪魔が取り憑いてるんだ……ごめん……。


「何泣いてんの? キモいんだけど……それより、ビンビンだね!! そんなにこの子のことが好きなの?」と俺の腹部に目を輝かせながら言ううらら先輩。

「はい……」

「この子とセックスしたい?」

「はい……」

「なら、今ここでしよ……」

「はい……?」


 どういうことだ?

 

 さっきから心臓の音がうるさ過ぎて頭が真っ白だ。


「だーかーらー、この子としなよ。この薬ね、ほんとすごいくらい眠るの……………はーやーくー」

「でも………」

「これだから、チキンは……なら、私とするかこの子とするかどっちか選んでよ……」


 桜としたい……でも……ごめん……。


「先輩が……いいです……」と俺は土下座をした。


 うらら先輩は舌をぺろりとした後に……。


「よくできました。流石、わかってるねぇ〜。なら、まず、足を舐めてよ……」


 それから、俺はうらら先輩と桜の目の前でした。


「どう? 好きな人前で……興奮する?」

「………」


 絶対に答えるものか……。


「無視……なら……」とうらら先輩は桜の前に立ち、桜のパジャマを脱がせた……。

「え……」

「やっば、やっぱり興奮するんだね♪ ほら、この子を見ながらヤって!!」

「はい……」


 その後のことは覚えていない。


 ごめん……桜……ごめん……………。


「何泣いてんの? そんなにこの子のことが好きなの? なら、あの動画送って終わらせて……」

「それだけは……」

「口の利き方……」

「うらら先輩が大好きです。俺は……うらら先輩とできて幸せ者です!!」

 

 うらら先輩は笑顔で「よくできました♪」と言った。


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