第21話 子供にだって親を捨てる権利があっても良い

 親ガチャに外れた。


 近頃の若い子は反抗期になると悪態フレーズによく使うそうですね……。


 ちょっと思うようにいかなかったり、“お片付けは?” “宿題は?” “ちゃんとうがいしなさい手を洗いなさい!”と、ガミガミ言われたり悪態をつくんですってね……。


 なにそれ、羨ましい。


 我が家のガミガミは……


“お兄ちゃんは一言うたら十までできた。” “昔のことをいつまでも!!”

“アンタの努力は全然や!!” “アンタは○○やから! お母さんの昔の頃なんて△△で○○で、せやからこうしたらいいねん。” “アンタにでけへん!”


 おまー。コレ家帰ってこんな話しかしねぇんだぞ?


 あと、学校の出来事報告(こんなヤツにしたくないけど)しなかったらゲロるまで質問攻めで、しかも、自室に鍵ねぇからづかづか入ってきてワーワー横で騒ぐから逃げ場ないんよ?


 手を洗いなさいとか、宿題はとか、片付けはとか……なんて優しいガミガミ……。


 もう涙出るわ~。


 こうやって、つまんないことで悪態つけるってのは、甘える膝があるってことなんよ。


 親も大変だけど、甘える膝って子供には重要で、これが欠損すると、穴埋め分を何処かでなんとかしなくちゃいけなくなって、代替えの膝探して、放浪する羽目になる。


 勿論、大人になればなるほどそんなもの無くなるし、小学生のうちだって、運良く人と巡り合わなきゃそんなものないし、中学生上からはそこに付け込まれて、危険を伴うことだってある。


 子供にだって親を捨てる権利があったて良い。


 親を選べないのに、世の中何も分からなきゃ、その苦痛に耐え続けろっていうのか?


 我慢大会が美徳だなんて、戦後イデオロギーも甚だしい。


 社会的、肉体的、経済的に最も弱い子供は生贄になるしかないのか?


 子供にだって親を捨てる権利が必要だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

チョコパイは普通に旨かった 泉 和佳 @wtm0806

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ