悪口を言って仲間を作る人の手口
悪口を言って仲間を作る人というのが居るんですね。
そういう人の言う事というのは、私は半信半疑で捉えてしまうので、どうしてもそれをそのまま信じてしまう人というのが本当にいるということが実感できずに生きてきました。
しかし、けっこう世の多くの人は信じてしまうものなのだなあ、と実感しています。
この話の具体的な内容は、いつか書いておかないといけないなと思っています。
このエッセイになるか、小説という形になるかはわかりません。
まだ自分にとって生々しいので、消化には少し時間がかかりそうですが、できたら小説の方がいいかな、とは思っています。
それはともかく、悪口を言って仲間を作る人の手口についてだけは、ここで忘れないうちに書いておこうと思います。
何であんなに傍から見てもわかりやすい他人の悪口で仲間を作っていけるのか。
それは相手にも悪口を言わせているからです。
誰もが共通して抱く他人の悪口といえば、上司への不満です。
あの上司は物を知らない、部下の苦労を知ろうともしない、など。
上司への不満を振れば、大抵同僚はそれに乗ってきます。
そして互いに不満を口に出し合っているうちに、上司への不満は憎悪に近い感情にまで膨れ上がったりします。
悪口を言って仲間を作る人というのはその最初の話題を振って、皆の不満を煽る言動をします。その不満を自分の背景にして上司との交渉材料にしようとします。
私だけじゃない、みんながそう言っている、という様に。
そう話を振られた同僚は、確かに自分も同調して話していたという事実があるためにそれを否定できません。
さらに巧妙な悪口を言って仲間を作る人の手口は、悪口の対象に対してフラットな感情を持つ相手にも、しつこく悪口の対象の落ち度や至らぬ点をいろいろとあげつらい、話相手にこう言います。
「
あるいは、
「
つまり、悪口の対象がひどいかひどくないか、相手に言わせようとするのです。
人間て不思議なもので、聞いた話よりも自分で口に出した言葉により縛られるものなんですね。
意識的になのか無意識になのか、悪口を言って仲間を作る人というのは、話している相手自身の口から自分の意見に同調する内容=悪口対象の悪口をを言わせようとするのです。
そして、それをしつこくしつこく繰り返します。
同調しない場合は同調するまで。
一度同調したらそれを忘れさせないために、畳みかけるように二度、三度と。
へーそーですか、で流して相手が諦めてくれるといいのですが、悪口を言って仲間を作る人というのは、本当にしつこいです。ことあるごとに何度も何度も同じ話題を出し、同じように同意を求め、一緒に悪口を言わせようとしてきます。
根負けしてつい同調してしまったりしますと、さらに悪口の対象の他の部分の悪口も言い出し、それに対しても同調を求められます。
そうしていくうちに、悪口対象にフラットな感情だったはずが、徐々に悪感情に傾くようになってしまいます。
こうして(悪口対象を排除するための)仲間が一人出来上がりです。
あのしつこさは意味がわからないですね、本当に。
こうした人からは物理的に距離を置くのが一番いい対処法です。
同調させるための問いかけを流していると、知らぬ間に悪口の対象が問いかけを流していた人に移ることが殆どですからね。
こうした人をいち早く察知して何らかの対処を職場の上司がしないと、その職場は最終的に崩壊します。
そうならないように、あなたが部門や部署を任された責任者なら、雑談中に同調を促す問いかけを多発する人物には十分注意を払っておくべきでしょう。
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