昔ほど現物が売れない時代なんですよね



 様々な方のエッセイやそれに対する書き込みなど興味深く読んでいた中で、とある編集者さんのエッセイに「そもそも本が売れない」と綴られていました。

 ちょうどdアニメストアで「舟を編む」を視聴していたタイミングとも重なって、だよなーって感想を持ちました。


 どれだけ活字の本が売れてないのかは調べれば具体的な数字が解るのでしょうが、単なる思い付きで今回書いてますのでそこまではしません。

 多分出版社の出版売り上げを支えているのはマンガなんだろう、とは思っていますが。マンガも大分売り上げ落ちているみたいですし。


 そこでハタと思ったのは、これって出版業界に限ったことなの? ということです。

 以前私が趣味にしていた音楽活動もそうなんじゃないか。

 もっと言えば映像関係もそうなんじゃないか、と思ったのです。


 バンドを趣味でやっていた時、もう2008年か9年か、その頃には既にCDが売れない、と言われていました。小室ファミリーがミリオンセラーバンバン出してた頃からそれほど経っていないにもかかわらず。

 音楽を売る媒体がCDから徐々に音楽データのダウンロード販売に変わっていた頃です。今は音楽業界ってどう稼いでいるのか不思議です。ダウンロード販売だとアルバムって概念じゃなく1曲1曲売りですからね。世界からアルバムが消えてシングルのみになったみたいなものでしょうか。

 何かロックバンドとか新人が世に出るのって、今はどうなってるのか。インディーズで一発当てたモンゴル800とか、今はもう出て来ずらい気がします。


 映像関係も、ブルーレイやDVDの売り上げはかなり落ちてますよね。みんな低額の動画配信サービスに流れてますから。

 某万能回復能力を使ってざまあするためにわざわざひどいことをされに行くというアニメとか、配信では隠してたティクビを円盤では解禁するってやり方でそこそこ円盤売り上げを上げたみたいですし、色々工夫しないと売れないみたいです。そのやり方はどうなんだって私は思いますが。


 ティクビと言えばAVも売り上げ落ちてるみたいですね。昔はビデオデッキ普及のためにエロビデオをおまけに付けてたなんて話もあるくらいエロって物販の原動力になったもんですが、今は低額あるいはリスクを伴う無料でネットで見れますからね。FC2に素人がハメ取り上げて小銭稼いでたりしますし。


 何か1消費者とすると、ネットのおかげで安く様々なコンテンツが必要な分だけ消費できる環境になったということで有難いことではありますが、コンテンツ産業として見た場合は、現物のコンテンツが以前ほど売れない状況ということです。


 そのためコンテンツ産業は様々に模索している段階なのでしょう。


 小説投稿サイトで多くポイントを獲得した小説=多くの人が読む、だったら紙ベースで出版してもいいか、と判断するのも仕方ないことでしょう。

 紙の書籍を出すのもコストと時間がかかりますからね。

 1万部刷ったのに売れたの1000部とかだとどれだけ赤字になるか。

 どなたか詳しい方、教えて欲しいものです。


 ただまあランキング上位のものを出版しても大爆死で打ち切り、みたいな状況には出版社も危機感持ってると思います。

 カクヨムのTOPページ上部に新刊の出版情報出てますが、たまたま見たらカクヨムで星も私が見た10月12日の段階で100ちょい超え、何かの賞に入選したとかでもなくランキングで上位に入っていた訳でも無い作品が書籍化したみたいです。

 要は出版する編集部がスコップしてきた作品ですよね。

 ランキングに頼らないで編集者が自分で選んだ作品を書籍にするってチャレンジしてみようって気概はまだあると。

 これが売れたらまた次もあるかも知れません。

 あ、スーパーカブもそのパターンか。


 こういう動きもあるんで、まあ書籍化を望む作者さんは作品に全力で集中するべきではないかなっと思いますね。



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