東京五輪のコンポーザーを巡る違和感
昨夜、(7月19日)東京五輪のコンポーザーを務める小山田圭吾さんの辞任が本人のTwitterで発表された。
組織委員会もそれを承認。小山田さんが作曲した曲も開会式では使わない方向で調整するとのこと。
これに関しては「あーあ、やっぱり。ってか組織委員会、あまりにも人選が杜撰すぎるし代理店任せにしすぎだろ」という感想しかないのだが。
小山田さんについては前2本のエッセイで書いた通り。
高校時代のいじめを25年前に武勇伝として語り、その時点でそのいじめ(暴行、監禁、虐待教唆?)について全く省みておらず、その後それを償うためのアクションを全く起こしていない。そして今回騒動になった後の世間に対する謝罪文の中でも「今までこんな償いをしてきた」ということが全くなく、「この仕事が終わったら被害者を探して謝罪しようと思ってる」という内容だった時点で、小山田さんにとってそんな過去は現在に至るまで省みるようなことでもなかったと言っていたも同然だったので、この顛末も当然だろうと思う。
辞任したからもういいだろ、ケッ! もう辞任して世間の溜飲も下がっただろうから謝罪とか面倒くさいことしたくもないわ!
となるのではなく、しっかり被害者と被害者家族に向き合うことを今後してくれたらいいなと思う。
彼の音楽が好きな人は彼の音楽を嫌いにならずに今後も聞いて支えてあげればいいと思うが、他の方が彼をけなすのは仕方ない。そして彼の音楽を聞けば彼への評価は変わるのに、キーッ! となるのは止めて欲しい。
多分私なんかはそうされると益々距離を置きたくなる。
思えばフリッパーズ・ギターとか小山田さんが流行ってた頃に私がハマってた日本のバンドってTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTだった。
なので、万が一これを読む小山田さんの熱狂的ファンがいたら、何を言って布教しても無駄、縁なき衆生と諦めてくださいませ。
それで違和感についてですが。
すみません、ここから砕けた口調で行きます。
TwitterやTV地上波で、小山田さんを擁護する声がちょこちょこ出ているんですね、TVタレントとか同業者とかから。
まあ別に構わんですよ、この件に関しての感じ方は人それぞれなんで。
同業者とかいとこの人とか。
全部のtweetや発言を取り上げるのも面倒だから取り上げませんけど。
ただ何か違和感は感じるんですよね。
何と言うか、世間の人々の感じてる憤りと彼らのTwitterから滲み出る大したことない感の乖離というか。
擁護する人はあまりに無邪気に済んだことと強調し過ぎてるというかね。
でまあこの気持ち悪い違和感は何でなのか、私なりに考えたんですが。
彼らは身内だから小山田さんをかばってるんです。同業者やいとこの方なんかはわかりやすい。
身内だから過去の過ちも彼らの中では互いに許し合ってるのかな、と。
「若い頃って何か暴走しちゃうよね? てへ」
「だねー、だねー。もうやらないけど、面白かったよねー」
「いやー、ひどいねそれ。もう駄目だよやっちゃ」
「わかってるってー。俺ももういい大人だし」
みたいな。
実際どうかは知らないですが。
何にせよ結構身近な存在にはそうした話はしているでしょうし、身近な人からは過去の行為の許し? みたいな言葉も貰ってるのではないかと推測します。
それで、彼等の身内の中ではもう許した行為になっているのに、「彼らの中では許してる」ことで叩く世間のTwitterらーのことは、彼等身内にとってはもう意味不明に感じているというか、「もう許した過去の行為でいつまでも叩く執念深い奴ら」って世間の声を捉えちゃったというか。
小山田圭吾を良く知ってる自分達が許してるんだから、小山田圭吾を知らない世間の奴らが叩くなんてネットの数を頼みにした思い上がりだ、って思ってる意識が出ちゃってるんですよね。
小山田圭吾を知る身内の人々が逆にネットの何も知らない人々を叩き返そうとしてボコボコにされてるのを見てると、彼等身内の人たちがするべきだったことって、Twitterで叩く人を揶揄したり擁護することではなく、小山田さんが本当に過去と向き合って反省しているのだとしたら、その反省の様子だったり、償いの方法だったりを小山田さんに代わって世間に伝えることだったのではないかと思います。
どうせ過熱してる世間にそんなこと言っても無駄、無駄なことはしたくない、と思ったのだとしたら、それが通じる環境で彼等は生きてるんだな、と冷めた目で見てしまいますね。
この件に関しては非常に展開が早く、この数日で色々出てますので。
また気になることがあったら書くかもしれません。
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