迷宮伯爵
※1か所AAを貼ってますので横読み推奨です。
野林緑里様の「15の質問に答えてみて」で真っ先に読んで欲しい作品に挙げた「迷宮伯爵」です。
この作者さんは自身のやる夫スレ処女作「キッチンやらない夫」或いは「やらないキッチン」を「クレイジーキッチン」と言うタイトルでノベライズし、カドカワBOOKSより2冊出版されている荻原数馬さんという方です。
「クレイジーキッチン」はコミカライズもされていて、WEB上のCmicWalkerでも読むことができます。
カクヨム上にも「クレイジーキッチン」が7話、カドカワ公式で乗ってましたので読めますよ。
作者でもないのにステマじみたことをしてしまいましたが「迷宮伯爵」です。
ざっくりあらすじをご紹介しますと、舞台は剣と魔法のファンタジー世界。
毒性迷宮という常に毒の瘴気が漂い出現する魔物が全て未知の毒を持つ、最悪の迷宮の地下4階に診療室を構え、邪神のかけらナイアーさん(AA触手ナイアルラトホテップ、後半足柄 原作艦これ)と一緒に日夜毒性迷宮の毒の研究に励む医者のエメラルド・ローゼンベルク(AA 翠星夫 やる夫スレオリジナル 幼少期AA 翠星石 原作ローゼンメイデン)が主人公。
_, -' ´___`'‐、
., '´ _,-'´,-――-、 ヽ
/ // ヽ\ \ 症状は発汗、呼吸の乱れ、手足など末端の麻痺
\_/ /l / / , /l'| トl ',/ そして皮膚に湿疹などは無し
| /l/|7ニイ´/〃| -L.l !
| l |";(○);}/ (●) .」 「| 5階層階段付近で遭遇し
. 彡彡i゛r'/(__人__) ミ(^ l 感染経路は首の浅い裂傷
\i|/iィ `⌒´ ,/ノ }
/ ー‐ ´ ノ 敵はフライングヘッドと見たが、どうかな?
【行き倒れを診察するエメラルド・ローゼンベルク】
エメラルドは毒性迷宮に探索に来て行き倒れた冒険者や、地上の冒険者街で無法を働くゴロツキを毒の実験に使う人権<研究の男ですが、仲間に裏切られて放置された冒険者を治療した上で手土産を渡して助けるなど人情には弱い一面も持ち合わせる一筋縄ではいかない男です。
彼は宮廷医を排出する医学の名門ローゼンベルク伯爵家の嫡男として生まれましたが、教会の権威が強い社会で古臭い迷信に基づく治療が幅を利かせる医学という学問を発展させようという熱い志に燃えていました。その情熱のあまり禁忌とされている墓を暴いての人体の解剖に手を染めますが、協力していた墓守の僅かな金への執着で密告され、何やかんやで右目ごと顔半分を焼かれローゼンベルグ家を追放されてしまうのです。
身分を剥奪され社会の底辺を彷徨う彼は、医学知識と剣と魔術知識を武器に多くの人と知り合い、その人々を助けたり助けられたり……
人命が軽い作り込まれた世界観の中で展開されるツボを外さないエメラルドを中心とした人間模様の様々なストーリーを存分に味わえる。それが「迷宮伯爵」という作品の魅力だと私は感じます。
いい奴も単にいい奴じゃない。嫌な奴も単なる嫌な奴じゃない。
この作品で徹頭徹尾ゲスな人間は2,3人です。安定の誠氏ね。
多くの登場人物が多面的な、人間てそうだよね、という納得の描かれ方をしているので、必ず一人は好きな登場人物が見つかるでしょう。
この作者様はAAの改変や作成も上手く、場面場面で心情や状況を上手くAAで表現されているのも物語に没入できる大きな要因となっています。
そしてこの作品のまた別の魅力は、作者様のワードセンスとギャグセンスです。
素晴らしくシモネタが昇華され、時に格言か! と思うくらいに輝きますし、エピソードの重要な部分を担ったりします。
ああ、こんな言い回しを思いつきたい! 書きたい!
一応趣味で小説を書く私にとって、嫉妬、羨望です。
『 チンポは男の羅針盤 』
『 性欲とはコップに注がれ続ける水である 』
衣食足りて礼節を知る、ではまだ足りないのです。『 衣食足り、性欲果てさせ兵は動く 』
下半身の問題をおろそかにしてはいけません。『 チンポはしゃぶれば甘くない 』 ですよ。
以上、迷宮伯爵第35話でエメラルドが過去、弟に贈った騎士の心得です。
これが意外に核心ついてる! と思ってしまう貴方は私と趣味が合います。
是非、ご一読下さい。
このエッセイを書くに当たり、何か名言を探そうかなーと思ってまとめサイトを開いて1話から流し読みしようと思ったら、いつの間にか最終話まで熱を入れて読んでしまいました。私にとってはそれくらい楽しめる作品です。
全88話+幕間、おまけ4話。今年の6月2日に完結しています。
まとめサイトは「やる夫茶」全話収録、「やる夫が人生でいいじゃない」第77話まで、「王様は○○だー!」全話収録+支援絵集となっています。
やる夫茶「ゲーッハッハッハ! 目次」作者様作品ページ
https://yarucha.blog.fc2.com/blog-entry-2852.html
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