第1話 龍王の生活 朝

 ギィー 重っ苦しい扉の音が開く音がした。

 うぅ?もう朝か?うっすらと覚醒していく頭でそんな事を考えてえたら。


「おはようございます。ご主人様。起床のお時間です。」

「あぁおはようアロ、もうすぐ起きる。」


 俺が異世界に転生して速数ヶ月、俺は少しづつであるがこの異世界の生活に慣れつつあった。

 そして毎朝俺のことを、おこしに来てくれるのは、メイドの格好をしたアロという龍だ。転生したてのころは前世でもこんな経験がなかったから前龍王の記憶で対応出来ていたのだが、今となってはなれたもの。なんなら楽しんでいるほどだ

 ちなみに今俺が住んでいるところは、前世の俺が想像していたような山奥の神秘的な洞窟、みたいなところではなく中世ヨーロッパ風の少し大きな館に住んでいる。でも、森のなかにポツンと建っているんだけどね。

 しかし、その館の大きさは、龍サイズではなく人間サイズの大きさで建っていて、今の俺は龍の姿じゃなく人の姿、言うなれば龍人だ。転生したときは、人間の手が目にうつって、転生場所間違えたーってなった。

 でも、人間の姿になれているから助かったんだけど。だから、アロもその他のメイドも執事も龍から全員人の姿をしてる。


「おはようございますご主人様。」

「うん、皆おはよう。」


 毎度のことであるが俺は、メイドや執事に挨拶する。このメイドや執事たちは俺が前を通ることを予想しているのか、俺が見つける前から壁の端によって挨拶やお辞儀をしてくれる。俺はこれが一番苦手だ。なんかものすごく申し訳無い。

 前にそれやめない?ってアロに言ったら、アロが『いえ、これはあなた様の下にいる者、いやメイドとしての矜持です。止めません。』と、おもいっきり却下された。全員に同じことを聞いたら同じような返事が帰ってきた。中には『そんな!おそれ多いです!申し訳ありません!』って言ったものもいて、おそれ多いったなんだよ。俺、悪い龍じゃないよ。

 そんな悩みを抱えながら朝ごはんを食べるために食道へ行くと、もう何人かがついていた。


「おはようございます!オヤジ!」

「あぁ、おはようマルコ。」


 こいつはマルコ、燃えるような赤に、縦に2本伸びたツノと髪の毛がはえていて、身長が高く195cmはあるんじゃないかという体育会系の体つき。容姿は、清潔感のある青年って感じで、すれ違ったら振り返えさせられるほどのイケメンである。俺のことをオヤジ呼ばわりしていて、転生してからずっと可愛がってあげている。


「今日は、なにをなさいます?どこでもおともいたします!」

「もぉ、朝からうるさいわねぇ。旦那様もこんな朝早くから貴方のようなうるさいやつの声なんて聞きたくないわよ。あの、旦那様?今日は妾と一緒にどこかへ出かけましょう。」


 俺のことを旦那様と言ってくるこやつはネフィラ、いつも胸の部分が大きく開いた扇情的な和服を着ている。腰まで伸びた真っ黒な髪そして耳の後ろから10cm程横に伸びたツノ、日本人を彷彿させるような顔立ちをしており大和撫子感がある。そしてこいつは困ったことに夜な夜な俺の寝室へ来て襲ってくる。だがいつもアロに助けてもらっていてアロには、感謝しかない。


「ネフィラもおはよう、すまない今日は先に先約があるんだ、マルコもすまんな。」

「「それって誰ですか?オヤジ!(旦那様!)」」


 二人がハモって疑問を俺にぶつけると勢いよくドアが開いた。


「それは、私です!ですよね?主様!」

「うん、違うな。」


 今おもいっきり俺にツッツこみをいらられたこいつはアリア、顔立ちが幼く身長も幼い、ていうか、いたるところが幼い。でもこいつもれっきとした龍であり、マルコやネフィラのようにツノは生えていないがその代わりに頭の金髪と同じ金の鱗がびっしりいはえているしっぽが腰から生えている。


「な、なんですって主様が私と、出掛けたくないと……」

「はん、旦那様が貴方みたいなちいろんなとこがっちゃなやつと出掛けるわけないでしょ。そもそも一緒に出掛けても親子ぐらいにしか見えないわよ。」

「ちっちゃいって言うな!私もうすぐで150cm台に入るんだからもうチビじゃない。だから主様のとなりにたってもちゃんとせ、せい、正妻感出せんもん。」

「せ、正妻ですって?!ふん、強がってもムダよ、何せ妾は、『旦那様』と呼ぶ許可をもらってるからもうこれは、結婚同然よ。」

「まて、正妻がどうかはオヤジが決めること、お前らが決めることではない。まぁ、オヤジのとなりにたつのは俺ってことは、間違いないんだけどな。」


 今日もはじまったか、誰が正妻か問題。ていうよりまだ俺は心が高校生だから早いっての。まずそもそもマルコは正妻の意味履き違えてない?あと、ネフィラにそんな許可した記憶持ってないけど。

 ネフィラたちの言い争いをあと一人来るのを高級そうな椅子に座りながらみてまっていると。


「はぁ、貴方達少しうるさいですぞ。部屋の外まで聞こえていました。もっと抑えてあと、今日の我が主の予定の先約は我ですな。」

「お前かぁあコーネリアぁぁ」


 マルコめっちゃ声出すやん。本当朝から元気やな。

 最後に食堂に来たコイツはコーネリア。執事の格好にモノクルを付けており、頭の横から羊のツノのようなツノがはえいて、口髭と顎髭がちょびっとはえて、なんでもできる執事感をかもし出している。


「コーネリアお前、抜けがけいかんぞ、一昨日もオヤジと出掛けてたじゃねーか!」

「な、なんですって?!私なんか今週一回も一緒に出掛けてもいないよ。」

「そうよ、独り占めなんてよくないわ。」

「は、お前が言うか?ネフィラ、お前昨日オヤジと出掛けて行ってたの見てたぞ。」

「チッ、バレてたか。」


 おいおいまた始まったぞ。

 ここにきて数ヶ月こういう小競り合いが度々始まる。

 はぁ、早く朝メシ食べたいし、静かにさせるか。

 そう思い椅子から立ち上がって、

『パッッン‼︎‼︎』

 俺は手を大きく叩き、こちら側に注目を集めた。


「さぁみんな、全員揃ったし話し合いはやめて食べよう?」

 (‥‥‥びっくりした!こんな大きい音出るとは思わんかったぁ みんなめっちゃ引いてない?何か急に大きい音出したぞコイツ、みたいなことになってるくない?大丈夫?うわぁめっちゃ静かになってんじゃん、ぜったいみんな引いてるって。そうだなるべく笑顔だ接しよう。)

「申し訳ありません我が主、以後気をつけます。皆の者さぁ席につこう。」


(ありがとうーーコーネリアー)と心の中で叫びながら表では、微笑みなが「ありがとう、コーネリア」と言ったもののコーネリアが少し顔をひきつらせていた。どうして?そんなにあれまずかった?と、心の中で焦りながら椅子に座り全員が座るのを待った。

 全員が座り終えたとこで俺は。


「ではみんな、いただきます。」

「「「「「いただきます。」」」」」


 こうして今日一日の生活が始まる。俺は、大きな焦りと、悩みを抱えながら











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