僕らの恋愛白書

風凪

プロローグ 10年前のキミヘ

 拝啓 10年前のキミヘ

 元気にお過ごしでしょうか

 ……いや、元気ではあったか。

 というか、僕相手にかしこまる必要もないよな……


 気を取り直して、十年前の僕へ。

 君は今、たくさんの困難に立ち向かっているところだと思う。

 学校のこと、クラスメイトのこと、家族のこと、そして将来のこと。

 15歳になったばかりの君にはあまりにも多すぎる苦悩や困難が、今も、そしてこれからも待ち受けることになります。


 というか、めちゃくちゃ苦労するから。マジで。

 あの頃の大変さを思い出すと、今でも憂鬱な気分になるし、絶対あの頃には戻りたくない。

 多分ブラック企業並みに働いていたと思う。

 まぁ、それは断れない性格のせいなのだけれど。


 ……とにかく!本当に苦労することばかりで、逃げ出したい、楽になりたいと思う時も来ると思います。

 でも、安心してください。そんな苦しい中でも、あなたを助けてくれる、好きになってくれる、そんな最高な相手と出会うことにあります。

 その相手が僕の最初の彼女で、今も隣にいてくれる存在になります。

 彼女と出会ってから、毎日が驚きの連続で、出会ってすぐに●●することになったり、そのあと急に知らない人に●●されたり、解決に向けて●●●に●●を●したりすることになって……あれ?よく考えたら面倒事が増えてる?

 ……とにかく!彼女のおかげで僕は少しずつだけど変わることができた。将来のことを考える事ができた。


 彼女だけじゃない。これから君を助けてくれる、支えてくれる人はたくさん増えます。

 だから、今は一人で抱え込んで、辛いこともあるかもしれないけど、君の頑張りは絶対に報われるので、必死にもがいて、苦しんで、頑張ってほしい。

 それが今の僕が10年前の僕に伝えてたいことです。


 20××年 4月1日 君波幸人きみなみゆきひと



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