私の3年間

佳乃

プロローグ

拝啓

お父さん、お母さん。元気ですか?もう家から出て2週間が経ちます。

 引っ越しに5日間、高校に行く準備と手続きをしている内にもう入学。そして今日で高校生活もちょうど1週間です。

 急に遠い高校に寮付きで行くって、そしていじめられていた事を黙っててごめんなさい。それでも優しく聞いてくれたお母さん。気づいてやれなくてゴメンなと、行ってこいと励ましてくれたお父さん。私はあなた達が大好きです。でも流石にもずくは寮に送らないで欲しかった…美味しかったけどね?

 正義も相変わらずだけど、良くしてくれるし、友だちも出来ました。

先生も周りの生徒も良い人です。多分。

 なぜ多分なのか、とお思いでしょう。実のところちょっと信用なりません。

だって今日も。

「佳乃ちゃぁぁぁん!待ってぇぇぇえ!」

「…ひぃ!?」

「気持ち悪いっ!キモいのよアンタら!」

「美少女2人を追いかけて罵倒されて…もっと、もっと言ってぇぇぇ!」

「ほんっと、気持ち悪いっ!」

私たちの使用済み汗拭きタオルを狙って生徒達変態共に全力で追われていたのだから……

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