エンタメ系の小説講座に在籍していたのですが、ホラー書きにすごく多かった印象ですね。
本人たちは「それしか書きたくない」という感じでした。ギトギトの背脂全開チャーシューメンしか食いたくない感じでして。
平和な場面があるからシリアスが映えて、シリアスでエロを調節するといった「野菜も食べるから肉がうまい」理論がわかってないんですよね。
だから「書きたいものを書け」というアドバイスは人によるんだなと思っています。
作者からの返信
おっしゃる通りだと思います。
書きたいものを書けは、たしかにハマればその作品の魅力アップに繋がるのですが、そもそも前提として『最低限のバランス感覚』がないと意味がありません。
例えば西尾維新さんの『化物語』シリーズなら、言葉遊びが印象的ですが、真面目なシーンやちょっと馬鹿な事をやっているシーンも数多い。
要所要所でヒロインを助ける場面で山場を作っていて、全体としてバランスが上手くとられています。
他のヒット作を見ても大抵はそうなんですよね。『天才王子の赤字国家再生術 ~そうだ、売国しよう~』や、『86(エイティシックス)』、若干前だと『ノーゲーム・ノーライフ』など。
どれもシリアスやコメディ、キャラクターに印象的なシーンはありますが、その逆のシーンを入れている、あるいはキャラにギャップをもたせるなど、ストーリーやキャラに対してメリハリが効いていて、深みがある。
書きたいことを書きたいだけの方はその辺のバランスが分からない、あるいは分かっていても「好きじゃないからやりたくない」、要は感情論で済ませてしまうんですよね。
成功する人は自分の感情と需要を分けて考えている。
そこがヒット作や受賞作を勝ち取れる、大きな差だと思っています。
自分もグロとかエロとかに固執する方なので耳の痛い話です。
カクコン8の要項にもエログロについては言及されてましたが
『過度な』の枕詞が付いているあたり
全くの禁止というわけではなく
書き方と分量の問題なんだろうと思ったりもする。
描写せず淡々と事実(グロいできごと)をさっと書いて
スッと引けば、読者の不快感を必要以上に煽ることはないのかもしれない、とか。
でも、事実があんまりにもどぎつい出来事だと
読者の想像力で補完もしくは再構築されて、より不快感を煽ってしまいそう。
エロい、ないしグロい事柄の『選択』も重要な要素なのかも!
と考えてもみたり。
作者からの返信
返信に気づかず遅れてしまい、大変申し訳ありませんm(_ _)m
そうですね、エログロに関しては結構苦労した時期が私にもありました。
好きな作品の影響を受けてバッドエンドにハマったり、エロ描写が濃くなってしまったり。
基本は書籍化作品を基準にすれば良いのでしょうが、時期が変われば変容することもあるので難しい……。
ただ、春眼 兎吉さんもおっしゃっているように、『書き方』で読む側の印象は変わるでそれは大きな要素だと思っています。
文章力が高いとやっていることはほどほどでも過激に見えてしまったり。
逆にギャグちっくにかけば過激でも不快に感じないこともあったり。
カクヨム作品ではありませんが、グロは、虚淵玄さんの『Fate/zero』、エロは久慈マサムネさんの『魔装学園H×H』などが一つの基準かな、と個人的には思っております。