第二十章 カルナスヴァルナからの刺客
第二十章 カルナスヴァルナからの
二人は廊下を駆け抜けて階段を下り、王宮に部屋をもらっているサクセーナ大臣の部屋に向かった。そうすれば大臣の
「サクセーナ大臣!サクセーナ大臣!」
ラーケーシュは思いっきり
「ラーケーシュ、奴らが来る!」
ハルシャ王子が
「こっちです。」
ラーケーシュは
その後をさっきの二人組みの
「やめろ、オモルト。
もう一人の
ハルシャ王子とラーケーシュが
「逃げて!」
侍女たちはラーケーシュの警告を聞いてもキョトンとしていたが、後ろから剣を抜いた
「どうする?」
オモルトが侍女たちを見て言った。
「放っておけ。顔は見られていない。」
オミトが言った。
ハルシャ王子とラーケーシュは王宮の出入り口まで来た。そこには常に
「いない!誰もいない。」
ラーケーシュが
「早く逃げなきゃ!」
ハルシャ王子が言った。
「こっちです!」
ラーケーシュはハルシャ王子をつれて王宮から出た。
ラーケーシュは兵士が住んでいる
さらに
「ハルシャ王子、こっちです。」
ラーケーシュは
スターネーシヴァラ国の城は敵に攻め入られないように
ラーケーシュは兵士たちに向かって叫んだ。
「助けて下さい!くせ者です。」
兵士は
「
ラーケーシュがそう言うと兵士たち
「
兵士の一人がそう言って橋の
ハルシャ王子とラーケーシュの後から五人の
兵士は三十人ほどいたが、五人の
ラーケーシュはハルシャ王子の手を引いて
ラーケーシュはヤムナー川の
「ハルシャ王子、よく聞いて下さい。アジタ
ラーケーシュは
「え?」
「ここは私が食い止めますから。」
ラーケーシュはそう言いながら船の
「嫌だ。ラーケーシュも一緒に行こう!僕一人じゃそんなことできない!」
ハルシャ王子はラーケーシュの腕を
「ハルシャ王子、王宮に
ラーケーシュはハルシャ王子の言葉を
「ダメだ。ラーケーシュ、僕には何もできない!」
船は川の流れに乗ってどんどん遠ざかって行った。
「ラーケーシュ!」
ハルシャ王子は叫んだ。
「ヤムナー川の女神よ、どうかハルシャ王子をお守り下さい。」
ラーケーシュは祈った。川はラーケーシュの祈りを聞き届けたかのように船を力強く押し流した。ハルシャ王子の声が遠くに聞こえた。
入れ替わるように足音が近づいて来た。
「ここから先には
ラーケーシュはそう言うと、五人の
「おい、王子の行き先はどこだ?行き先を言えば命だけは助けてやる。」
五人の中でリーダー格の男がそう言った。この男の名前はアノンドと言った。
「私は何も存じません。」
「嘘をつけ!」
手を
「私は何も存じません。」
ラーケーシュの様子を見て、アノンドはすぐには口を
「閉じ込めておけ。今はこいつだけが唯一の手がかりだ。お前たち二人は王子の捜索に当たれ。まだそう遠くには行っていないはずだ。」
アノンドがオミトとオモルトに言った。二人はその場を離れ、ハルシャ王子の後を追いかけに行った。
「カルナスヴァルナ国へこのことを報告しますか?」
アノンドにそう尋ねたのはロメシュという男だった。
「いや、子供一人逃しただけだ。大したことではない。それに
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