前編

 今年もクリスマスがやってきた。私にとって今年のクリスマスは去年のクリスマスと違う点がある。そう、一人じゃないことだということだ。去年いや、今まで私のクリスマスは一人だった。親は仕事で年中いないしいたとしてもお金だけ渡してきて寝てしまう。多分このお金は生活費だと思う。だから私は今までクリスマスは寒い日でしかないと思っていた。世間一般的にはクリスマスはプレゼントなどがある。そして、街中にでるとカップルたちがイチャイチャしたりしている。プレゼントなんか私は貰ったことはないし、あげたこともない。なぜかって?それは相手がいないから。そもそも作る気もなかった。じゃあ、なぜ友達ができたかって?相手が話し掛けてきたからなのである。そこから話をするようになり、友達関係になっていった。今が人生で一番楽しいと思っている


 「ん~ふぁ~って朝か早く学校にいく準備しよ。」

 私は起きて学校に行く準備をしていた。制服に着替え学校に行こうとしたところ、スマホから着信音がした。


 「誰からかな?えぇっと、みどりからだ。何々?『今って暇?今日から冬休みだし、暇なら唯花の家に行ってもいい?』......今日から冬休みだった....とりあえず着替えよ」

 私は部屋に戻り、制服から私服に着替えた。上はパーカーで下はミニスカートである。こんな寒い季節なのになぜか私はミニスカを穿いている。まあ別に問題がないのでいいや。そして、ニーハイソックスを履いている。私はみどりが家に来るのを待った。その間に朝食を済ませた。朝食はパン一枚である。私は朝は少食なのだ。その後私は自分の部屋でライトノベルを読みながら待っていた。待つこと30分、インターホンがなった。みどりが来たっぽい、私は玄関に行き、ドアを開けた。そこにはみどりがいた。


 「おはよう唯花」

 みどりは笑顔でおはようと言った。みどりは何か荷物があり、重そうなのでひとまず家に入れた

 

 「おはようみどり。ひとまず家に入りなよ」

 

 「うん、わかった」


  家の中


 私は自分の部屋に連れていき、荷物を置かせ座らせた。


 「何か飲む?」


 「大丈夫」


 「そのバッグ何?」


 「さあ、何でしょう?」

 みどりはバッグの中身がなんなのか問題を出してきた。私はさっぱりわからず悩んだ。悩んだ果て出た答えはそう、わからない。ということでみどりに言った


 「わからないよーヒント教えてみどり」

 私はそう言うと、みどりは嬉しそうにしていた。私がわからないから嬉しがってるんだな。可愛いなー。


 「どうしうかなーよし決めた!ヒント言う代わりに私の言うこと聞いてね」


 「う、うん。わかった、その条件飲むよ!だからヒントをください」

 

 「ヒントは服装なのです」


 「服装.....」

 私は服装と聞くとコスプレが浮かび上がった。コスプレじゃないと思うけど言ってみることにした


 「コスプレ」


 「正解!なので正解者の唯花には特別にコスプレを着ることができるの!」

 あってた。強制じゃないよね.......


 「みどり別に強制じゃないでしょ?」


 「ふふっ、別に強制じゃないよ唯花」

 みどりはニコニコしながら近寄ってきた。あっ、これ強制じゃん終わった....


 「ちょっとみどりどうして近づいて来るのかな?」


 「何でも言うこと聞くって言ったのは唯花だよ?だからね?」

 そういえば私言ってました。うん、オワタ


 「まずはメイド服!はい、着替えてきてね」

 私はみどりにメイド服を渡され、部屋から出て着替えた。


 「うー....メイド服なんて初めて着たよ」


 「まあそもそも着る機会がないと思うしね。それより唯花メイド服似合ってるの」

 私は似合ってると言われ、頬を赤く染める


 「そ、そうかな....嬉しいのかな...?」


 「似合ってる似合ってる。じゃあ、写真撮るの」

 私は写真を撮るなどと言われ、驚いた


 「しゃ、写真!?どうして写真撮るって言ってなかったじゃん」


 「まあ言ってないし、でも、唯花何でも言うこと聞くって言ったの。だから拒否権はないの」

 私は危機感を感じたので逃げることにした


 「えっドア開かない。なんで....」

 なぜか、私が部屋のドアを開けようよした時なぜか、開かなかった。鍵が閉まってると思い鍵を開けようとしたとき急に身体が動かなくなった。


 「身体が動かない!?どうして....」


 「私が魔法を使ったからなの」


 「元に戻して」


 「じゃあ、大人しくするの。わかった?」


 「わかったから、早くして!」


 「わかったの。はい、解いたよ」

 みどりが手を叩くと、身体が動くようになった。


 「う、動ける....」


 「じゃあ、写真撮るの」


 「わかったよ...」


 私はみどりに写真を撮られた。数枚撮られた後、違うのを着せられた


 「確かにクリスマスだけどさあ、なんでサンタコスなんて持ってるの!?」


 「買ったから?」


 「えぇ......」


 「あと、今日はこの格好でいてね?」


 「えっ!?なんで私だけ.....せめてみどりも着るならいいよ」

 これなら大丈夫でしょ。と思っていたのもつかの間なんとみどりは

 「あ、別に私も着てもいいの、でもちゃんと唯花も着てほしいの」

 な、何でだー!着なくてもいいと思ったのに、どーうしてーえーええー


 「う、うんわかったよ着るよ.....」

 私はサンタコスを着た。そして、みどりはかというと.....


 「なんでみどりはサンタコスとかじゃないの!」


 「えっ、だって着るって言ったけど何を着るかは言ってないの。そもそも二着持ってるわけないでしょ、そんなのもわからないの?」

 ぐぬぬ、なんなの!?そんなのわかってたし言われなくてもわかってたし。

 みどりはメイド服を着ている。今ので若干吹っ切れたので復讐がてらにみどりにこう言った。


 「みどり、メイド服着てるなら私をご主人様って着てる間ずっと言ってもらうから」


 「唯花何を言ってるの....?なんで私がそんなことする必要があるの....?」


 「私に色々着せたし、一日中この服装でいろって言ったからその仕返しだよ?」


 「....わかったよ。ご、ご主人様」


 「よろしい」

 それから少したち夕方になった。



 

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