音楽とは、何か。
音楽に魅入られ、取り憑かれ、そこから抜け出せぬもの同士しか分かり合えない一瞬があった。
その一瞬とは、もはやその二人にしか共有できない貴重なシンクロという快感であり、エクスタシーなのではないだろうか。
筆者は、音楽という媒体を通して
男性間での愛情を描いており、ほんの欠片のそれを大事に、丁寧に描写している。美しい音楽の描写は読むものに想像以上の音を与えてくる。
最後の言葉は、彼らにとってきっと、懺悔にも似た一説なのだろう。
彼らの孤独な気持ちの共有に、スタンディングオベーションしたい。
とても素敵なお話でした。