異世界転移した元ハッカー、詰みかけの世界でサバイバル

榊ジュン

転移先は最悪の条件だった

第1話 神様はライトな感じの爺さんだった

俺の名は樹 旬いつき しゅん、35歳独身で、ある商社のサイバーセキュリティ部門の課長をしている、元々は派遣社員として色々な会社を渡り歩いていたのだが、今の商社の社長に「元ハッカー」という肩書がなぜか気に入られてほぼ強制的にスカウトされた。


自分の独善的な性格では正社員になって働くというより派遣として短期間で働くほうが向いていたのは判っていたので何度か断ったのだが、サイバー攻撃に対応できる能力を会社として身に着けたいということで最初から課長として採用され、それなりの待遇も約束してもらった。


そんなこんなで2年勤め上げ、同僚ではあるがオタクで可愛い彼女も出来てそろそろ結婚を意識し始めていた。


仕事のほうもこの2年間で、素人の部下たちを育て組織として上手く稼働し始めたと実感しはじめてきて、仕事もプライベートも充実した毎日を過ごしていた。


いつも通り残業し、そろそろ自分としての定時である22時を回った所で「ほんと社畜だわ」と独り言を呟き、帰り支度をしていた時、、、


「グッ!?なんだ???」


激しい頭痛に襲われて膝をついた、だめだ、これは救急車を・・・

俺は何もできず意識を失った。





どれだけ時間が過ぎたのか判らないが、気がつくと周りが全て真っ白な場所に寝転んでいた。


周りを確認しつつ(もしかして、俺って死んじゃった?)などと考えいた所に、不意に正面から声か聴こえた。


「お主の肉体は死んだ事になった。申し訳ないがこれから異世界に行って貰いたい」


いつに間に現れたのか、初老の男性が目の前にいる。

派手なTシャツ(黄色の生地に毛筆体で「がんばればいいじゃん」と書かれている)に短パンを履いている、白髪に白い髭の老人がいた、瞳が碧いことから日本人ではないと思われるが、流暢な日本語を話している。


「あなたは?それにここは病院ではなさそうですが、まさかこれってラノベで良くある・・・」


「そうじゃな、これから異世界転移をおこなう、見当はついておるかもしれんが、ワシはこの世界の神じゃよ」


ライトな服装の自称神様がそんなことを言い出した。



***

本作とコラボした内容の『上司と部下の変愛について』連載開始してます、ニヤリとできる作品なので是非ともご一読ください。



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