メルボルン!

 というわけで、かしこまりこ様! ありがとうございます!

 オーストラリア・メルボルンにある、『フリンダースストリート駅(Flinders Street station)』です!


 フリンダースストリート駅とは、19世紀、ゴールドラッシュの最中に作られたオーストラリア初の鉄道駅。そもそもメルボルンという都市は、1835年、英国植民地となったタスマニアから農牧地を求めてやって来た人々が、ヤラ川北岸に町を築いたのが始まり。

 ……って知らない単語を並べると頭がこんがらってしまうので、順に説明します。

 タスマニアとは、オーストラリア南部の港湾都市であるメルボルンの近くにあるちょっと大きな島。

 ヤラ川は『フリンダースストリート駅』のすぐそばを流れている大きな川です。

 で、その16年後の1851年、メルボルンが属するビクトリア州にて金塊が発見されます。これに夢見た人々が世界各国からメルボルンにやって来ました。これを『ゴールドラッシュ』と呼びます。

 ちなみに明治維新は1868年。それより17年前のメルボルンは、「鎖国してるジパングなんて目じゃないぜ」みたいな扱いだったのですね。多分。

 まあこの駅のこと描写してた時は、



「はあエドワード様式建築!? ネオバロック!? ルネッサンス!? そんな名前並べられたところでイメージぼんやりなんだよ! 部位の名前を教えろや!!泣」



 ってキレてたのですが。

 ああいう、趣があって歴史ある建物を描くって難しいですわ……。和洋問わず。

 とりあえず、『ペディメント(切妻屋根の空間を埋める三角の壁)』と『ピラスター(付け柱、飾り柱。壁にある出っ張った柱)』を覚えた。あと迫石(アーチに使われる石)とか。


 ちなみにフリンダースストリート駅には横に並んだ9つの時計があるのですが、全部違う時刻になっています。というのも、私たちが利用する電子掲示板の時刻表みたいなものらしいのです。

 なのでフリンダースストリート駅で待ち合わせする時は「時計の下」か、その下にある「階段」で待ち合わせするらしいですよ!(Wikipedia情報) ちょっとロマンチックです。




 で、何で突然メルボルンのことについて調べたかと言うと。

 かしこまりこ様が現在連載中の『最高のシナリオ』っていう作品に感動しまして。




かしこまりこ様『最高のシナリオ』

https://kakuyomu.jp/works/16816452219490310394

(今回は珍しく事前に許可を貰って掲載しています( ー`дー´)キリッ)



 私、基本的に主人公は思春期から成人して少ししたぐらいの話ばかり書いたり読んだりしてるのですが、

 この大人な恋愛に、めちゃくちゃハマってしまいました。そして舞台の一つであるメルボルンにとっても興味を持ちました。

 行ったことない国の、知らない文化で暮らす人々のお話なのに、登場人物の感情がバーって染み込んで、良い意味で情緒がかき乱されます。ちなみに金曜日に出されるお題に沿っての物語なので、良い意味で全く先が読めません。

 もう毎日でも読みたい(無茶言うな)。


 メルボルンには『シティ』っていうエリアがあるんですが、その中の『レーンウェイ』って呼ばれる細い路地があちこちあって、そのビルやらカフェやらの建物の壁面に絵が描かれているんだそうです。その中の『ホージア・レーン』は、メルボルンのストリートアートの発祥の地なんだとか。

 作中で古着屋のオーナーが主催の、素人の絵画展があるんですけど、ひょっとしてこれが背景なのかなー? って思ったり。


 あとあちこちの旅行雑誌を読むと、特に紹介されるのがコーヒー。

 メルボルンってめっちゃカフェが多いらしくて、すっごくコーヒーを飲むんだそうです。

 オーストラリアではフラット・ホワイトと呼ばれる、カフェラテよりもミルクが少なめなコーヒーの淹れ方があるんだそうですよ。

 ちなみに、メルボルンに本格的なカフェ文化が根付いたのは第二次世界大戦後。そのカフェ文化を築いたのは、イタリアからやってきた移民の人々。


 …………おお? ここでピエトロが出てきますな?


 コーヒーは作中でも美味しそうなご飯とともに登場します。

 ピエトロが語る、イタリア系の人々の歴史も必見です。

 それを併せて考えると、ストリートアートといいカフェ文化といい、イギリスだけじゃなくてイタリア文化も浸透してるんだなー、って思います。いやストリートアートもカフェも、フランスにありそうだけど(イタリアのオルゴゾロという村は、あちこちの家の壁に『ムラレ』という落書き・壁画があるんだそう。70年代には他の村でもブームになったとか)。




 ところで、オーストラリアと言えばカンガルー。

 なんとメルボルンにはカンガルーとゴルフが出来る場所があるとか!?

 カンガルーってただでさえ人間くさい姿なのに、一緒にゴルフ場に行ったら人間と間違えてしまいそうです。






 ……何であそこ、カンガルーはOKでクジラはダメなんだ?(オーストラリアにはカンガルー肉がある)



参考文献

高田真美2018『旅ヒントbook 素敵で美味しいメルボルン&野生のタスマニアへ』イカロス出版

小栗左多里&トニー・ラズロ2009『さおり&トニーの冒険紀行 オーストラリアで大の字』ヴィレッジブックス

小栗左多里&トニー・ラズロ2007『さおり&トニーの冒険紀行 イタリアで大の字』ヴィレッジブックス


Wikipedia「Flinders Street railway station」

https://en.m.wikipedia.org/wiki/Flinders_Street_railway_station

(最終アクセス2021年6月27日)


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