第13話
朝が来た。若干憂鬱だ。
「そういえばミリアさんはどこに行ったんだ。」
リビングに行くとソファーですやすやと寝ていた。
まあまだ時間あるし朝食でも作っておくかな。
「ミリアさん冷蔵庫勝手にあけて使ってもいいですか?」
「ん?ううん。ああいいよ。」
そう言うとまた寝てしまった。
さて何を作ろうかと考えながらキッチンにむかい冷蔵庫を開けるとそこには信じられない光景が広がっていた。
腐った肉に腐った牛乳、一番ひどいのは消費期限が3年前のお菓子。
とんでもなく汚かった。
「ゴ…ゴミ箱?」
僕はそっと冷蔵庫を閉じた。
「買い出しに行ってくるか」
僕は近くの商店で品物を買ってきて朝食を作り終えるとミリアさんを起こした。
「遅れちゃいますよ。早く起きてください」
「うーんよく寝た。さてとなにか食べに行くか。」
「朝食なら作りましたよ。」
「そうか?え?」
しばらく固まっていた。寝起きで頭が回らないのだろう。
「あの冷蔵庫開けたのか?」
「ええまあ使えるものはなかったんで買いに行きましたよ。早く食べましょう。」
そう言うとテーブルに置いたパンを手に取り口に入れた。
「あ、あれは違うんだ。あれは置いていたら腐ったんだ。」
…当たり前だ。
「捨てようかと思ったんですけどクエストか何かで使用するのかと思って置いておいたんですけど?いらないなら今度捨てておきますよ。」
ミリアは焦りながら答えた。
「そうそうだった。実は最近まで腐ったものが大好きなモンスターがいてな。それようにわざと腐らしていたんだ。」
三年間もですか?と言いかけたが話を合わせることにした。
「やっぱりそうですよね。じゃあとめてもらったお礼に最近は使わないようなので明日にでも捨てておきますね。ミリアさんもクエストでいそがしいとおもうので」
ミリアさんは申し訳なさそうに口を開いた。
「うん…じゃあ暇なときでいいからたのむよ。」
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