第3話

「目玉焼きで来たわよ」


僕は目玉焼きをみると、そこにはいつもの目玉焼きとはかけ離れた失敗作が置いてあった。


僕は、一口でそれを口にいれた。


「うまいな。ところで今からの予定を教えてくれないかな」


彼女は、僕を少しにらみながら僕のコップを手に取り紅茶をそそいだ。


「この前言ったじゃないの」


「いや、あの時はまさか君の両親を説得できるなんて思わなかったからさ」


「その件については・・・・・・」


「まさか、両親にいってないの?」


あきらかに彼女は何かを隠している。彼女は、なにか隠し事があると耳をさわりだす癖がある。


「いったわよ。ただ・・・・・・」


「ただ・・・・・・」 


「人間知らないほうがいいこともあると思うの」


僕は、少し真面目な顔をして問い詰めた。


「正直に言わないなら・・・・・・」


「わかった。わかったわよ」


真相は、こうだった。


僕がある日彼女に告白をした。大好きだ、結婚してほしいと。

だが、僕には夢がある。君を産んでくれた両親とこの町に恩返しがしたい。

そのためには、ギルドを作りお金を稼いで病院を作りたい。ギルドを作るには最低二人はいるんだ。君はそばで見ているだけでいい。

危険なミッションはしない。大丈夫だ。僕には、先祖から受け継いだ宝の地図がある。この宝の地図はギルド許可書がないと入れない場所だ。

そこの宝さえゲットしたらギルドは引退する。

2年後、結婚しようと。


「なにこの設定・・・・・・誰だよこいつは」


彼女は、うつむいたまま紅茶をスプーンでかき混ぜていた。

僕は、2回テーブルを人差し指でたたくと彼女はこういった。


「・・・・・・ごめんなさい」


「まあいいか。初めから一人でやるつもりだったし。そうか、そういえばこの前急に、娘をよろしくお願いしますってそういうことだったのか」


「ご・・・・・・ごめんなさい」


僕はため息をつき天井を見上げた。


「本当に結婚してもらおうかな」


「えっ」


「冗談だよ。さあいこうダイオンヘ」

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