みーこのとくべつなしゅくだい

西山要

第1話 みーこちゃんのしゅくだい

くまのみーこちゃんは、どうぶつたちがかよう、もりのがっこうで、じゅぎょうをうけています。


「みなさんは、ひとりひとり”とくべつ”で、”こせい”があります。

こんどのじゅぎょうではっぴょうしてもらうので、みんなじぶんの”とくべつなこせい”をさがしてきてください。

これがしゅくだいです。」


らいおんの、りこせんせいがいいました。


すると、きつねのこんくんが

「せんせい、”こせい”ってなんですか。」

とききました。


「”こせい”というのは、ほかのみんなとちがうところ、かな。」

りこせんせいはいいました。


「みんな、しゅくだいはわかりましたか?」

「はーい!」みんなはおおきなこえでへんじをしました。

「じゃあ、またあした。さようなら。」

「さようなら!」

 みんなでさようならのあいさつをして、かえります。



みーこちゃんはひとりでいえにかえりながら、しゅくだいについてかんがえます。


わたしのこせいってなんだろう。わたしだけのとくべつなこと・・・。

みーこはなかなかじぶんのこせいがおもいつきません。

そして、かんがえているあいだにいえにつきました。


「ただいま・・・。」

「みーこ、おかえりなさい。あら、むずかしいかおをして、どうしたの。」


みーこちゃんのおかあさんがしんぱいそうにきくので、みーこちゃんはしゅくだいについてはなします。


「あのね、がっこうでしゅくだいがでたんだけどね、とってもむずかしいの。」

「どんなしゅくだい?」

「じぶんの”とくべつなこせい”をさがしてくるっていうしゅくだいなの。」

「あら、それはおもしろいしゅくだいね。みーこはまだみつけられていないのね?」

「うん。ねぇ、おかあさん、どうしたらみーこのこせいはみつかるとおもう?」

「そうねぇ・・・」おかあさんは、すこしかんがえてこういいました。

「みーこのともだちにヒントをもらったらどうかな。」

「それは”ずる”だからだめだよ。」

「どうして、このしゅくだいはひとりひとりこたえがちがうよ。

それから、みーこのこせいじゃなくて、みんなのこせいをみんなにきいてごらん。そして、みーこはみーこのこせいをかんがえるの。

そしたら、ずるではないでしょ?」

「そっか。でも、それでみーこのこせいはみつかるかなぁ。」


みーこはふあんです。けれど、おかあさんのいうとおり、みんなにきいてみることにしました。





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