第783話 弟子と師匠VS【聖帝】②

「よく来たな、ここが【大帝城】最後の砦空中階段、この先に【大帝】フリーズ=ディスティア様は鎮座されておられるが、貴様らがその姿を見ることはない!」


 彼の威圧に私は身震いしてしまいます!


(嘘でしょ!? 大帝以外にもこんな凄い奴がいるの!?)


 それにあちらこちらで凄まじい魔力のぶつかりあいが確認できる。


(...皆も戦っている、私だけが折れるわけにはいかない)


 私は静かに杖を目の前の男に向けました。


 すると彼は拍手をしながら私に対してこう呟きます。


「私を目の前にしても戦う意思を無くさないとは...、その心意気だけは誉めてやろう...、だがな、それは無謀だと言うものだ」


 彼の言葉が終わる前に先手必勝とばかりに魔法を連発します!


「ファイア!! アイス!! ウィンド!!」


 基本3属性を唱えた後に様々な魔法を浴びせかけました。


 そして止めは勿論!


「【私の物語レイナ・エピソード】!!」


 私の魔術最高の威力を放ちました。


 白く発光するほどの熱量が奴を包み込む!


「...」


 私は徐々になくなっていく閃光の中に彼の影を見ました。


「...嘘」


「嘘ではない、この【聖帝】ラグネル、この程度の魔法では倒れはせぬわ!」


 倒れなどころかダメージすら殆ど受けていません。


 私はすぐさま新たな魔法を唱えようとしましたが...。


「レイナ、待ちなさい」


 サラが私に手を向けながら呟くのでした。

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