第777話 ゴーレム娘とトカゲ娘VS【邪帝】②

 バン! バン! バン!


 私の重い一撃を躱し、ミルシュの素早い攻撃は全て受け止められてしまう!


(くそっ! 流石に【帝王】と言うだけあって強い!!)


 今までに戦ってきた敵の中でも上位に入るくらい強い相手だと感じる...。


 このままではラチが開かないと感じた私は【捨て身】を発動して火力と速度を上げた。


 それと同時にミルシュも自身に速度アップの魔法をかけて速度を上げる!!


「良き力だ、だが無意味だ」


 彼は速度を上げた筈の私達の攻撃の数々を易々と受け止め続けている。


 私の一撃は闇の盾で受け止められ、ミルシュの攻撃はそもそも効いていない様に感じた。


「こ...のぉ!!!」


 余裕そうな顔で対処されていた事に苛立ちを覚えたのか、ミルシュが全力の風魔法で追撃を行う!


「馬鹿っ! 無駄な魔力を使うな!」


 私の言葉虚しく彼女は魔法を放つ!


 一応風属性の適性があるミルシュでしたが、彼女の魔法力はそこまで強くないのでこのレベルの相手がだと意味がない物になるはずでした。


 本来ならば...。


 しかし、意外な事に風の魔法を避ける【邪帝】の姿を見て違和感を覚える私。


(何であんな低威力の魔法攻撃を避けたんだ?)


 どう考えても私達は拳で殴りかかった方が強い戦士タイプの職業ですから、彼の行動には何か意味があるのでしょう。


 私は一応試してみる感覚で土魔法を扱ってみるのでした。

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