第775話 忍者と鍛治職人VS【雷帝】⑧
【スベスベバナナ】をコース上に設置して奴の足止めを行う!
(...未だ!!)
ポッと投げ捨てられたバナナの皮が奴のカートのタイヤに絡まろうとした次の瞬間!!
ビュンッ!! と大きな音を立てていきなり速度を底上げしてきたのです!
(なんで!? アイテムは2個同時に持てないはず...、【キエキエ幽霊】と【飛ばしキノコ】に併用は出来ないはず!!)
困惑していた私を見てポニーさんが叫びました。
「取り敢えず私も【飛ばしキノコ】を使って加速をする!」
彼女は勢いよく【飛ばしキノコ】を投げつけてスピードを底上げしました!!
「いっけぇぇ!!」
彼女も凄まじいスピードを獲得し突き抜けていくのですが...。
「...なんで!?」
ポニーさんの加速は落ち着いていると言うのに、【雷帝】の加速度は留まる事を知りません!!
驚く私とポニーさんに彼は言いました。
「ハハハ!! 俺が取っていたのは【黄金飛ばしキノコ】だ!! コイツは【飛ばしキノコ】6発分の性能が持続する優れ物でな!」
これはまずい!! そう思っても私達にはもう手がありません。
そのまま彼がゴールを奪い去り、私たちの敗北が決定してしまいました。
「「そんな...」」
と俯く私達に【雷帝】は近づいてきてこう言いました。
「残念だったな、大型カートの特徴としてアイテムを2個まで保有できるんだよ!!」
「そんな特徴が...」
事前に確認しておかなかった私たちのミスですが、それくらい言っておけとも思います。
「まあ負けは負けだ、お前たちには従業員としてここで働いてもらうからな」
彼は私達に手をかざすとイナズママークの印を私とポニーさんの胸と首の間くらいに焼き付けてきました。
「これでお前たち2人は俺の眷属だ、精一杯働いて貰うから覚悟しろよ」
私達は彼の高笑いを悔しそうに聞いていることしかできないのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます