第772話 忍者と鍛治職人VS【雷帝】⑤
ブォォォン!!
爆音を撒き散らしながら私とポニーさんは【雷帝】を追う!!
「なかなか追いつけない!!」
と愚痴を漏らす彼女でしたが、それは私も感じていました。
「くそっ! あいつの方がカートが大きい、つまり魔道エンジンの大きさが大きいから最高加速の伸びが良いんだ!」
「と言う事は奴がスリップしない限り私達に勝ち目はないと言うことだよね?」
私の言葉に彼女は静かに頷く。
「多分そう...」
私はその言葉を聞いてニヤリと笑いました。
「なんだあるんじゃん、そんな簡単な方法が...」
「えっ!?」
私はできる限りにの加速を行い、【雷帝】の後ろ姿が見える所まで追いつきます。
「ふははっ! 遅いなぁ!!」
調子に乗っている【雷帝】に私は手裏剣を投げつけました。
「くらえっ!!!」
思いっきり妨害行為ですが、相手が先に妨害してきたので問題ないでしょう。
「なっ!? 何をする!!」
などと言ってきますが関係ありません。
「【忍法・100烈手裏剣乱れ咲き】!!」
私の呪文と共に一つの手裏剣が分裂し、100の手裏剣となりて奴のカートに突き刺さろうとした次の瞬間!!
「ふっ! 甘いな!!」
と叫びながら雷撃を放ち、私の手裏剣を灰塵と化しました。
「くっ...!」
「その程度のパワーでは俺にダメージを与えることはできないぞ」
(たしかに...、私のスキルとこう言うレースゲームは相性が悪い)
忍者のスキルは基本的に隠密からの奇襲攻撃がキモです。
気がついていない相手を奇襲するからこそ最大限の火力を有することができる忍者と言う職業は1人だとかなり弱い部類の職業と言えるでしょう。
しかも相手に視認される前に気がつかれてしまう程の爆音を撒き散らすカートになんか乗っているのですから、総じて相性が悪いと言えますね。
一応他の忍術も試して見ましたが、やっぱり効き目が薄い...。
「何をしても無駄だ、お前ら2人ともこの【エレキトリック・ランド】の従業員にしてやる」
(このままじゃまずい、何か手は...)
あまり意味がないと分かってはいても一応手裏剣を投げつけながら、次の手を考えてみるのでした。
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