第762話 罠
いきなり我の足元から光が放たれたかと思うと、そこから魔力が溢れ出して来たのを感じました。
「まさか! 中庭に罠を設置していた!?」
こんな場所にわざわざ罠を設置するのならば、入り口にでもセットしたほうが100倍有意義でしょう。
それなのにここにこんな物を設置した理由があるとすれば、ケロナの意識的にこの中庭が1番手薄で攻め込みやすいと思わせていたライファーの仕業だと思います。
どちらにせよ罠が発動してしまった以上、出来るだけ皆から離れてはいけません。
「皆!! 出来るだけ仲間とはぐれない様に!!」
我がそう叫んだ後、徐々に光の強さが弱くなっていき周りの状況が見渡せる様になってきました。
「ここは...、大帝城の牢屋...だな」
我が連れてこられたのは大帝城の中でした。
きっとあの罠は敵を大帝城の何処かに送り込み戦力を分散させる為に設置していた物でしょう。
奴らの狙いは我らの各個撃破。
仲間が集まっていなければ【大帝】を氷漬けにしたと言うあの魔法を使われる心配はないと言う奴らの思惑が透けて見て取れる。
我が今こうして1人になっているのが何よりの証拠です。
しかし、こうしてはいられません。
このままでは【
「速く皆と合流しないとな」
そう呟き歩み始めようとすると...。
「ちょっと待ってくれ、誰かいるのなら僕を助けてくれないか?」
と聞き覚えのある声が聞こえてくるのでした。
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