第761話 突撃!!②

【大帝城】に近づこうと羽ばたいた次の瞬間!!


「おっと!!」


 いきなり大小様々な魔法が我らに向かって飛んできました。


 避けれる物は避けますが、流石の我でも【帝王】達が放ってきているであろう魔法の全て躱しきれはしません。


 なのでここは皆にも手伝ってもらいましょう。


 我が砂鉄のドラゴンを動かすのに集中している間にレイナが1番速く対応にでました。


「風よ、あの魔法達を打ち崩す無限の矢となりて向か打て!! 【ウィンドアローインフィニティ】!!」


 そこには我の記憶の中にあるレイナよりも数段レベルの上がった風の嵐が広がっていました。


【帝王】達の放って来たであろう魔法を打ち返しかなりの数を迎撃する。


 しかし、それでもまだ足りない。


(流石に被弾は避けられないか?)


 そう思った次の瞬間!


「次は私の番ですわ!! 皆を守る誇り高き騎士道精神の神髄を披露しましょう! 【巨人の盾タイタン・シールド】!!」


 降り注ぎ続ける高レベルの魔法を全て巨大な魔力盾が受け止めきってくれたおかげで被弾せずに旋回できています。


「凄いなエリーゼ、見違えたよ」


「お姉様の強さに追いつく為にこのエリーゼ、努力は惜しみませんわ!」


 むふ〜っと我に笑顔を向けてくるエリーゼの強さにも充分な力量を感じる。


 サラ(アルフィ)の言っていた様に彼女達は充分な戦力になるだろう。


 そして肝心のサラはと言うと...。


「【聖女】サラが命じる、光の柱を守る伝説の英霊よ...、我らに道を与えたまえ!!」


 彼女の言葉と共に光の英雄が現れ我らの道を切り開いてくれる。


 ただの剣技のみで魔法を打ち砕きながら進み続ける英霊の技量も本物だ。


 まるで疑う余地もない。


 そしてほとんど苦労なく【大帝城】の中庭に降り立つ我ら。


 〜中庭〜


 ドラゴンの背中から皆が降りるのを確認すると我はドラゴンを消した。


 いつまでもこんな物に魔力を割いている余裕はないからである。


 ここはもう敵の本拠地。


 一瞬の油断が命取りになる魔境。


「皆、気をつけて進もう」


 そう我が呟き歩みを始めた時でした。


 嫌な感触が足元を覆ったのは。

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