第731話 憤怒
「
その言葉は我の怒りを買うには充分すぎる程の分量だった。
「
我の中にある黒き魔力が暴発した!!
砂鉄と瘴気が周囲に物を腐敗させ、辺りの物を侵食しながら次なる獲物を求めてどんどん広がっていくのが感情の爆発とともに速くなる!!
感情の昂りと共に周囲への災厄を振り撒く。
これは自分の意思では無い。
我は存在しているだけで世界そのものにマイナスの影響を与える負の産物。
元は3匹の龍だった我らを一つにする儀式を行い、負の力を与えたのは誰だ?
【
...。
なぜこんな事を忘れていたのだろうか?
元より【契約者】の命令以外の行動を許されていないはずのこの体。
なのに目の前の存在【大帝】と出会ってからの我は妙に
アズムとミストレアも我の肉体となっているケロナと過ごした記憶は鮮明に覚えているが
そう...、ケロナの記憶の中にいた人物達、奴らとの旅路は
「...」
「どうしたのリギリアル? 怒ったかと思ったら急に黙りこくって」
「...急用ができた、貴様との戦いは後回しだ」
「はっ? 私の問いの答えは?」
我はその言葉を聞いた瞬間に首を横に振った。
「悪いが、我はもう誰かの下に着く気はないのでな、この勝負の決着はいずれ...」
我はそう呟くと砂鉄と瘴気と電撃を混ぜた攻撃を奴に放ち、行方をくらませる事に専念するのでした。
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