第718話 城内探索②
「なんだいその格好は...」
突如として現れたアポロに私はこう返します。
「仕方ないでしょ、ライファー
彼は私のメイド姿を見て笑っていましたが、徐々に話の内容を変えていきました。
「ところで、この前の夜にそのライファー様に疑われていた所を助けてやった僕にお礼の一つもないのかな?」
その言葉に私はやっぱりと思いました。
「...やっぱりアレはあなただったのね、ライファー様の追跡から逃れる事のできる侵入者なんている訳がないもの」
「あら? やっぱり分かってた? 一体なんの話!? とか言われると思ってたのに」
彼は笑いながらそう言っていましたが、私は冷静に返します。
「ライファー様から逃れられて私のプラスになる事をしてくれるのは【大帝城】内にいる存在であなたくらいなものよ」
私の指摘に彼は「それもそうだね」と呟く。
一呼吸おいた後に私はこう言いました。
「っで? 私に一体なんのよう? まさかお礼を言って欲しい為だけに会いにきた訳じゃないでしょうね?」
「お礼を言ってもらう為だけに会いにきてはダメか?」
その言葉に調子を崩されてしまう私。
(こいつ...、やっぱりちょっと苦手だわ)
そう思っていると、彼は静かにこんな事を言いました。
「今度の休日、暇があるなら僕と一緒に大帝城の外に出てみないか?」
私はその言葉に対し思わずこう呟く。
「...私に休日なんてあるの?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます