第700話 【六帝】

「【六帝】っていうのはね、私達【帝王】の事を指すのよ」


「【帝王】?」


「そうそう、私は【風帝】ライファー、そこの白ヒゲは【聖帝】ラグネル、後は【炎帝】ファウストに【雷帝】ミカウ、【邪帝】グラムゥ、そして我らが【大帝】様【水帝】のフリーズ=ディスティア様」


「フリーズ=ディスティア?」


「そこで氷漬けになって眠っておられるお方のお名前よ、我ら【帝王】の【眷属】となった者は全てあのお方に忠義を尽くす決まりになっているの」


 私はもう一度その者の姿を眺めて見る...。


(フリーズ...ディスティア...)


 その者の名前を呟いてみても、やはり私の目にはただの少女にようにしか見えない。


 青く澄み切った長髪の癖っ毛が少し可愛いとさえ思えてしまう。


「ケロナちゃん、あんまりジロジロといたいけな少女の裸を見ないの」


 何故か痴女みたいな服装をしているライファー様に怒られてしまう。


 まあ...、裸よりかはマシなのかもしれないけれど、やっぱり腑に落ちない。


 そう思っていると、見覚えのある金髪の青年が私の目の前に現れるのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る