第645話 定着率30%

『...やっと出てこられたな』


 そう呟くのは私ではなく【次元龍】でした。


 私の体を汚染しながら手をぐっと握り力を込めてアポロに攻撃を開始する!


『【負の瘴気】』


 私が手をかざすとそこら中に黒い瘴気が蔓延して奴の体を蝕み始める!


「...これが【次元龍】の瘴気か、なるほど確かに動き辛いな」


 そう呟く彼に砂鉄の攻撃を繰り出す!!


『【砂鉄追葬・負の瘴気】』


 いつものように馬鹿でかい砂鉄武器を並べていると、次々に砂鉄武器の形状が変化していき禍々しくなっていく!


「ほう...、この感じ...被弾すればこの【女神アイギスの鎧】を纏っていてもタダでは済まなさそうだな」


 その言葉にアズムはこう言いました。


『よく分かったな、僕はお前のことを知らないけど【眷属】って事は【大帝】に関与した何者かなのだろう? ならば手加減は必要ないよね?』


「勿論その方がいい、この世に災厄をもたらした【次元龍】の力、見定めさせてもらおうか!」


 アポロはそう叫びながら名刀マサムネを振るいかざす!


 日の光に照らされた刀身が私の視界を奪い、目を眩ませてからの攻撃に気がつくのが遅れてしまったが問題ない。


『【龍の鎧】』


砂鉄でできたドラゴンが私の体を包み込み、まるで鎧のように身を守ってくれる!


「何!?」


驚くアポロにドラゴンの口を開いてこう呟く私。


『【瘴気の息ミアズマブレス】』

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