第623話 【何も求めない医師】②
〜【ペリア診療所】〜
「ただいま」
「あっ、師匠おかえり」
パラパラと本を読んでいる彼女に私は聞いてみる。
「ミカ、ペリアに何か変な事をされていない?」
その言葉に弟子はハハッと笑って答える。
「いや、毎日変な事をされてるよ」
その言葉を聞いた瞬間に私は食い気味に聞いてみました。
「何をされているの!?」
「何って...しょうもない事だよ、体を触られたり新しい新薬の研究だとか言って気分が悪くなる薬を飲まされたりしてるよ、さっきまで気持ち悪かったけどだいぶ良くなってきたけど」
「新薬...」
私はこの言葉を聞いてしばらくの間ミカと一緒にいてあげる事にしました。
「ミカ、やっぱり私もミカの診察状況を見ていて良い?」
その言葉に弟子は驚くような表情を浮かべています。
「なに? 昨日まで面倒だからどこか出掛けてくるって言ってたのに...、どういう風の吹き回し?」
「いや...ちょっと気になることがあってね...」
私はお茶を濁しながら彼女にそう言いました。
「なんか...今日の師匠気持ち悪い!」
そんな事を言われながらも、一緒に彼女の診察を観察する私なのでした。
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