第592話 【風龍ルディラ=マルクス】②

 ようやく2000の騎士達と500の魔術師が集まりようやく【風龍ルディラ=マルクス】の討伐に挑めそうです。


 私は以前に【光龍スペルシール】の討伐を思い出して思わずここまで人数を出すのはやりすぎじゃない? とさえ思ってしまう。


 実際レイナ達は4人で討伐してしまっている訳だし、流石に過剰すぎる人数だと思いました。


「では出陣!」


 この騎士達を束ねる騎士団長的な人がそう呟くと進軍を開始する【王国軍】の中に私とミカもいました。


 意外と私...と言うよりはミカの待遇が良く馬車が用意されていたのには驚きましたね。


「師匠、私馬車になんか乗った事がないよ!」


 と呟く彼女に私はこう言いました。


「いや、今のミカは馬車に乗る必要ないから、走った方が圧倒的に早いし馬の世話もいらないからね」


「...ふ〜ん、そう言うものかな?」


「そう言うものだよ」


 無駄にはしゃぐ彼女と話しながら馬車は進んでいき【風の双丘】へと近づいていくと...。


「...師匠」


「ええ、分かってる」


 そのやりとりと共に、私とミカは勢いよく馬車から飛び出て強い気配のする場所へと向かうのでした。

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