第426話 【死の案内人】

(とどめだ!)


 そう心の中で叫びながらメイアごとエルサを葬る為に拳を振るう!


 ズガン!


 地面がえぐれるほどの一撃を放った結果、サラが「やった! ケロナお姉ちゃんの勝ちだ!」と言ってくれるのですが...。


「いいえ! まだです!!」


 と言うレイナの言葉と共に私は吹き飛ばされてしまいました。


「なんだ!?」


 私は空中に水の領域を作り上げて受け身を取ってエルサ達のいた場所を見つめる。


 すると、そこにはメイアとエルサを守るように立つ【死神】のような存在が立っていました。


「あれは何!?」


 黒い布切れをみに纏い、その手には禍々しい鎌を持つ。


 しかし、それよりも人の形をかたどっている割には異形だと思うのがその大きさだった。


 身長は3メートルくらいあり横幅は1メートル強はあるだろうか? という大きさである。


 まるでちょっとした巨人のようにさえ見えてしまうそれは、正気のない瞳で私の方を見ているのが分かる。


 その者が現れた時にメイアとエルサは同時に言葉を発した。


「「【死の案内人デス・ガイド】」」


 2人の発した言葉をきっかけに【死の案内人】は動き出す!


 片手に持った鎌で私に攻撃してくる彼の攻撃をまともに受け止めようとしたのだが...!


「ぐっ!?」


 彼の攻撃を受け止めた瞬間に、私の立っていた場所を中心にクレーターのような穴があいた!


(なんて力だ! こんなの私とエリーゼ以外が食らったらひとたまりもない!)


 そう思った私はエリーゼを呼ぶ!


「エリーゼ! こっちに来なさい!」


「はいっ! お姉様!」


 エリーゼが元気よく私の前で盾を構えると、【死の案内人】は再び鎌を振るいあげるのでした。

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