第419話 再戦【エルサ・ザナイン】!②

 彼女は魔力で形取られた死神の鎌を3本程出現させる。


「さぁ...、行くぜ!!!」


 まるで荒っぽい冒険者の男の様な言動になったエルサは強い!


 四方八方から【砂鉄武器】を当てまくるのだが、魔力で作られた鎌をまるでコマの様に回転させて私の武器攻撃を完全に凌いでいる!


(チッ! やはりこんな攻撃じゃダメージすら与えられないか!)


 小さな武器をいくら作ろうとも彼女には届かない。


 やはり【次元龍】がやっていた様に大剣や槍などの大きな武器を作るしかないだろう。


 しかし、それをやってしまうと手数が圧倒的に減るのが難点だ。


(大剣や槍を沢山作るとなると...、今の私じゃ100本程度が限界か?、だがやるしかないな!)


 黒い砂を操り、それを水で形取られた大剣の周りに付着させていく...。


 正直言って、大型の武器を100本も生成するのは相当骨が折れるが仕方ないだろう。


 そうこう考えている内に彼女が私の方に接近してきた!!


「おい! よそ見してんじゃねぇよ!!」


「ぐっ!」


 彼女が思いっきり殴ってきたので反射的に腕でガードする私。


 彼女の打撃を腕でまともに防御するととんでもなく痛い...。


 程よくじ〜ん...と痛みが広がっているのが分かる。


(回復魔法でどうにでもなるけど、連続でくらったらまずいかな...)


 1発ずつ受けるのであれば回復込みで数十発は耐えられそうだが、連続で同じ箇所を5回くらい殴られたら骨折するのは間違いない。


(とにかく、基本は回避で防御は出来るだけ行わない様にしないと、下手したら持ってかれるな...)


 私はそう思いながらゆらめく【死神】の姿を瞳に捉えているのでした。

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