第377話 玩具の家からの脱出!②

 私達が人形を全滅させると、いつのまにか気絶していたはずのメイアがいませんでした。


「あっ! メイアがいない!」


 そう声を上げるサラにプラルさんが答えました。


「さっきドサクサに紛れて人形達がメイアを連れていくのを見ましたけど...、ごめんなさい自分の身を守るだけで必死だったので言いそびれました」


「なるほど...、メイアは運ばれていったと言う事ですね、あの勢いで体当たりをくらったのですからしばらくの間気絶したままでしょう...、という事は...」


 私が言う前にエリーゼさんが言いました。


「ケロナお姉様を救い出すチャンスですわね」


 先に言われてしまいましたがその通りです。


「【ダンジョンマスター】のメイアが気絶している今こそがケロナ奪還最大のチャンスです! エリーゼさん頼みましたよ」


 私がそう呟くとエリーゼさんは鼻をひくつかせてケロナを探し始めます。


「クンカクンカ...、どうやらこっちの様ですわね...」


 私達はエリーゼの鼻を頼りにケロナを探し始めました。


 ダンジョンの内部は最初来た時は違っており複雑な構造をしていましたが、エリーゼさんの嗅覚があれば問題ありません。


 少々時間はかかりましたが、無事にケロナが拘束されている部屋にたどり着く事ができたのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る