第360話 玩具箱の家⑥

「ふ〜ん...、まだお友達を隠してたんだぁ...、ケロナお姉ちゃん? 嘘を言っちゃダメでしょ?」


 ゴスロリ少女はそう言いながら動けないケロナの体にナイフを突き立てる。


 わざとゆっくりナイフを動かして、とにかく痛みを与えるやり方を続けているので趣味が悪い。


(あんな風に腕にナイフを突き立てられて...!、ケロナ! 今すぐ私達が助けに行くから!!)


 そう心の中で呟いているとサラが早速ゴスロリ少女に第一撃を放つ!!


「【光輪の矢】!!」


 聖なる光の矢が少女を襲う!!


「この程度ならこれくらいで大丈夫...」


 そう言いながら片手を振り上げて大量の玩具を並べて盾にする彼女!


 数百はあろうかという玩具達がそれぞれの意思を持つように集まって盾になる様は圧巻の一言でした。


(やっぱり...! この子凄い魔力量の持ち主だ!)


 これだけの量の玩具一つ一つに魂を吹き込むなんて事は並大抵の人に出来ることではありません!


 殆どの玩具達は【光輪の矢】で吹き飛びましたが、残念ながら彼女にまでは届きませんでした。


「この程度の攻撃じゃあ届かないか...」


 そう呟くサラに私も加勢します!!


「大丈夫ですよ...、私もいますから」


 後ろからにっこりと笑い顔を作りながら、私の最強呪文【私の物語レイナエピソード】を放つのでした。

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