第316話 キノコ料理④

「エリーゼは私のキノコ鍋の味はどう思う?」


 私の言葉に彼女はこう答えてくれた。


「お姉様が作った料理が不味い訳あるはずありませんわ! とてもおいしいですわよ!」


「え...ええそう...」


 思ったよりもテンションが高くてついていけないのはきっと彼女がサラほど幼くないからだろう。


 小さい子が騒ぐところを見るのは好きな私だけど、エリーゼくらいになると別になんともなくなってしまうのだ。


 ちなみにプラルはと言うと...。


 言葉を失うほどに感動したのか手が止まっていました。


「どうしたのプラル? 口に合わなかった?」


 いや...もしかしたら口に合わなかったのかもしれないので一応聞いておきましょうか。


 しかし...、数秒後に返ってきた言葉は「美味しい...!」でした。


 そう言う割には手が止まっていたので思わず私は変な表情をしてしまいます。


 しかも周りをしばらく見た後に謎の笑みを浮かべていたので最初は何事かと思いましたが、彼女の言葉でその意味が分かってしまい、少しだけ彼女の育った環境に同情してしまいました。


「そうだ...私...、こうして皆とご飯を一緒に食べた事が無かったんだ...」


 その言葉に一瞬皆が沈黙しましたが、次の瞬間にエリーゼが声を出します。


「だったらこれからは私達と沢山食事をしましょう! 私達の仲間になった以上食べさせない訳にはいかないのでそこは大丈夫ですわ!」


 といつのまにか仲良くなっているエリーゼとプラルの仲に私達はほっこりしながら食事を楽しむのでした。

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