第295話 洞窟

 ピチョン...。


 鼻の上に落ちた水の音で目覚める私。


「ここは...どこですの...?」


 ゆっくりと起き上がる私に声をかけてくる存在がいました。


「エリーゼさん、目が覚めたのですね」


「げっ...プラル!」


 彼女の顔を見ていると、あの時なにが起こったのか思い出してきます。


(私そういえば崖から落ちて...!)


 そこまで思い出すと私は彼女を怒りました!


「馬鹿っ!! 私が崖から落ちたからって貴女まで追いかけてくる事なかったでしょ!」


 そう! 彼女は崖から落ちる私を追いかける為に自ら崖から飛び降りたのです!


 それを思い出すとすごく腹が立ちました!


「えっ...、あっ...、ごめんなさい」


「別に謝んなくて良いわよ!! 悪いのはあんたの話を聞かなかった私なんだし...」


「ごめんなさい」


「だから謝らなくて良いって言ってるの!」


 なんだかこいつといると調子がくるうのは何故だろうか?


 そう思いながらも体を起こそうとしたところで体の違和感に気がつく!


「って...きゃあ///」


 思わず女の子らしい声を出して体を隠す私。


 何故か裸になっていたのでついつい驚いてしまうのでした。


「ちょ.../// ちょっとあんた! 私の服どこに置いたのよ!」


 顔を真っ赤にしながらも私は強気な発言で彼女を問いただしていると...。


「って! なんであんたも裸なのよ!!」


 何故かプラルも裸になっており、一矢纏わぬ姿な事に気がついてしまうのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る