第287話 VS【雷鳴蝶】②

 電撃を防いでくれたレイナは【雷鳴蝶】の方を向きながらこう言いました。


「悪いですけど、これ以上やるなら私たちも相手になります」


「はんっ! 貴女たち如きが私の相手になるとでも? そこの青髪の彼女以外に私の相手が務まるのかしら?」


 クスクスと笑う【雷鳴蝶】に彼女はこう言いました。


「私1人では厳しいでしょうね、でも4人だったらどうでしょうか?」


「4人...? 貴女達は3人じゃぁ...」


 そう奴が呟いた瞬間に翼が斬り落とされます!。


「なっ!」


 驚く奴の後ろには全身に石の鎧を纏ったエリーゼがやっていました。


 刀には奴の血を付着させて第2撃を放とうとしています。


「お姉様を怪我させた罪! 私が払わせてあげますわ!」


「ぐっ...!」


 突然の奇襲に流石の【雷鳴蝶】も反応が遅れたのだろう。


 エリーゼの一撃で奴の機動力を奪った点は大きい。


「サラ、行きますよ! 私は風! 貴女は...」


 サラはレイナの言う前に答えました。


「うん! 分かってるよ! 電気系の相手には土魔法だよね!」


 それを見たレイナは嬉しそうな表情を浮かべながら杖を構えなおします。


 2人の魔女が杖を奴に向けて呪文を唱えます。


「「【土の嵐ソイル・ストーム】!!」」


 彼女たちの魔法の威力は以前の比ではありません!。


 まるで台風のような突風がそこいらじゅうで巻き起こり、周辺の土を混ぜ合わせながらまるで土石流のようになって奴を襲いました!!。


「舐めるなっ!」


 全身に電撃を纏いて【土の嵐】に向かってくる【雷鳴蝶】でしたが、属性相性には敵いません!。


 こちらが押しているのが目に見えて分かります!。


「さぁ! ケロナの番ですよ!」


 そう言われてしまってはしょうがない。


 2人の作り出した嵐に私の水で勢いを加速させる!。


「「「【土のソイル螺旋嵐スパイラルストーム!!!」」」


 私の魔法をも乗せたその一撃は最大限の威力を発揮し、ついに【雷鳴蝶】を相手に押し切ってしまうのでした!。

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