第275話 【生贄】②
「さあ...できるだけ私を楽しませて」
そう言いながら飛びかかってくる【雷鳴蝶】の攻撃を躱して2撃ほど腹にカウンターを決めてやりました。
「ガッ...あっ!?」
クリーンヒットしたお腹を押さえていたのでそこに第3撃の踵落としを決める。
ズドン! と地面に顔面がめり込む程の威力で叩き込んだ。
それを上から見ていたプラル達ホビット族は驚きの声をあげている。
「な...何者なんだあの娘は!?」
「あの【雷鳴蝶】を押しているのか?」
そしてプラル自身も私の方を見て口をぽかんと開けている姿が見えます。
「まさか...、あの子はレベル1のはず...!」
そう言った直後に私は追撃の水責めを行う!。
「【ケロっとすぱいらる☆】!」
水の渦巻きを作り出し無防備な【雷鳴蝶】に魔法攻撃を浴びせ続けていた私ですが...。
「ッ!」
流石に一筋縄では行きません。
水の濁流の中から一瞬で抜け出して私の方を見つめてくる【雷鳴蝶】。
金髪の綺麗な髪を大きく振るって水を弾き飛ばし私にこう言いました。
「貴女の魔法は水浴びに丁度いいわね...、でも最初の3撃は全部なかなかに効いたわよ」
こめかみが僅かに動いているのが見えたからきっと怒っているのだろうと思う。
「そう、そのまま死んでくれたら良かったのに」
私が本心をありのままに呟くと、彼女は全身に電撃を纏いながら優しい言葉使いでえげつない事を言ってきます。
「それは残念だったわね...、でも私は楽しいわよ? 丁度ちょっとやそっとじゃ壊れ無さそうなサウンドバックが欲しかったんだから...」
彼女はそう呟きながら私の方を楽しそうに眺めてくるのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます