幼馴染が泣いていたので
ミムは、まだ泣きじゃくっていた。
謎の宇宙にヒロハルが存在していた時間はほんの一瞬、
いや、事実上ゼロ瞬だったに違いない。
目の前の幼馴染を見て、ヒロハルは思った。
(細ぇー…………。
こいつ、こんなに小さかったんだな…………)
下心的なものは何もなく、ミムに触れたくなって、
ヒロハルは立ち上がり、華奢な肩に手を置いた。
(ヤバい…………
気をつけないと、壊れそう…………)
ミムが顔を上げた。
(おっと)
ヒロハルはひざまずいた。
大きい声は出したくなかった。
でも届かないと意味がなかった。
(ミム、ごめん。ほんとごめん。
俺にはお前の考えてることとか気持ちとか、
ぜんっぜんわかんなかったわ。
これでもわかりたかったんだけどさ。
だから、だけど、これだけ。
勝手かもしれないけど、いわせてくれるか)
「ミム。
ミムは、ミムだよ。
それでいいんだ。
だって、ミムなんだから」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます