ヤンデレ彼女達が仲良く俺を溺愛する件について。

ฅ꒰ঌ春咲勇気໒꒱ฅ

第一部 ヤンデレ彼女達との出会い。

プロローグ〜思い出〜

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─“俺”は今、“あの頃”の思い出がとても深い桜ヶ岡高校の屋上に来ていた。

まだ夏なのに、夜だからか、少し肌寒かった。

大人になってここに来ることになるとはあの時は思いもしなかった。

誰もいない校舎に忍び込んで屋上に来た俺は、ちゃんと今までの『思い出』を確認してここにたどり着いた。

高校生時代に“彼女達”と一緒に進んだ道を。


最初は、『俺の青春どうなるんだろう?』と思ったけど…それも今思えば悪くなかった。

むしろ俺はもっと彼女達の気持ちを尊重して、大事にすればよかったのかもしれない。いや、

そうすれば彼女達が“最後”あんな悲しい顔をすることがなかったのかもしれない。


ふぅ、と息を吐きフェンスの前まで行く。

登る前に自分の意思を再確認する。


「………悔いはない。ない、はずだ…………あれ?どうして涙が出るんだ…?」


おかしいな…すべて吹っ切ったはずなのに…こんなんで自殺とかできんのかな…?


いや、悔いはあるのかもな…

もう一度…


「…思い返して見よう。…死んで何もかもなくなる前に。」


そして俺は、目を瞑って“5年前”の記憶を思い返す。


そう…あの日のことを─

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