第3話

他にも悔やむことは沢山ある。例えば習い事は辞めないでおくべきだった。


私は小学校3年生くらいの時に親に通わされていたピアノの習い事を高校受験を理由に辞めた。嫌になった訳ではないが楽しくもなかった。コンクールもたまに賞を取るくらいには上手ではあったのだけど。


熱意は無かった。でもなかったなりに続けていたのなら別の何かをピアノを通して見つけられていたかもしれない。


高校に入った当初はその新鮮さが楽しくてピアノをやり直そうなんて微塵も考えなかった。紗良と居るのは楽しい。楽しいけれど私は無性に1人になりたい時もある。


紗良はそんな私をお構い無しにあっちへこっちへ振り回す。悪い子ではないは分かってるんだけど彼女は足りないのだ。きっと、自分が楽しいと思うことは当然のように周りも楽しいと考えてしまっているに違いない。私にはそういう子に映った。


水城はそんな高校生活に辟易していた。

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