???と???


「キョウダイ、目標発見」

「同行者は?」

「二人だ」

「じゃあ、問題ないな」

「ああ、問題ない」


 と、話していると下腹部あたりに何かが当たる。


「っててて……何にぶつかったん……オークッ!?」


 人間だ。

 さっきまであの三人のそばに居たはずの人間と意識を既に失っている馬。


「キョウダイ、どうする?」

「兄弟、落ち着け。こういう時にやることは決まっている」


 怯えた表情の人間に向けて、オデは剣を振り上げる。


 ぐちゃり


「相変わらず斬るのはヘタだな。兄弟」

「お前もな。キョウダイ」


 武器にべっとりと紅い液体が付く。

 困るな。

 これだと仕事に支障が出る。


「武器の手入れだ」

「いや、今すぐ追った方が良い」


 睨み合うオデら。

 どちらを先にするか決めるために、数日かかった。

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