佐々木勲警部補と事件たち

大分温泉殺人事件

遺体発見と事件の始まり

大分の温泉旅館に警視庁捜査一課の佐々木勲警部補は来ていた。

佐々木刑事はお目当ての浴場に浴衣姿でのんきに鼻歌を歌いながら向かった。

ここの旅館の名物であるこの温泉目当てに日本各地から多くの人がやって来る。

彼は浴場の目の前にある料理部屋で作られている今晩の料理に目を持っていかれていた。

彼は食べることが好きなのでついつい惹かれてしまったのだ。

気持ちを温泉に戻した佐々木刑事は男湯に向かった。

脱衣所で服を脱いだ佐々木刑事は鼻歌交じりで浴場の扉を開けた。

佐々木刑事の目の前に広がっていたのは赤い水の海だった。

その真ん中に一人の男性が裸でぐたっとした状態で倒れていた。

ぴくりとも動く気配がない。

浴場にこの男性以外には誰もいない。

驚いた佐々木刑事はすぐに服を着て、脱衣所の目の前のにある料理部屋に駆け込んだ。

そして男性が亡くなっていることを伝え、警察と救急車を呼ぶように言った。