カナデルキズナ
神崎 あやめ
プロローグ
ジャーンと演奏の音が野外で響きわたる。演奏が終わるとアンコールと客席から響きわたる。
「凄い! 凄いよ、兄さん!」
一人の少年がステージで演奏をしている兄を見ながら感想が自然と少年の口から漏れだす。その感想は周りの音にかき消される。
「!」
ステージ上に立っている兄と目があった少年は心の中であることを思った。
『演奏をしてみたい!』と。
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