白月の下で

鳴海路加(なるみるか)

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 あなたがいなくなって、半年が経ちました。私はまだ、立ち直ることなんてできません。

 あなたがいないこの半年はすごく長くて、悲しくて、私はずっとからっぽです。何をしていても楽しくありません。

 好きだった音楽も、映画も、お気に入りの香水も。あなたがくれたネックレスや、一緒に選んだペアリングでさえ。目を閉じて、耳を塞いで、何も感じなくなってしまえばいいのにと思います。

 だって、それらすべてにあなたを感じて、あなたと過ごした日々を思い出して、悲しくなってしまうから。半年前までは隣にあなたがいてくれたのに。幸せだったのに。そう思ってしまう私がいるのです。


 立ち直らなきゃ、自分の足で立って、踏ん張って、歩かなきゃと、そう思いはするけれど、どうしても、できません。

 いつも、あなたが傍にいてくれたから。辛いときも、悲しいときも、あなたが隣にいてくれたから。だからどんなことがあっても、私は立ち直ることができていたのです。

 そんなだから、あなたがいなくなってしまった今は、どうやってあるけばいいのかわかりません。立ち方すら忘れてしまったみたいです。



 去年の今日、約束したこと、覚えてる?

 『来年も再来年も、この先もずっと一緒にいよう』

って、言ってくれたよね。ずっとずっと、一緒だよって、約束したのに…

 それなのに、なんでいないの? 今日は、2人の記念日だよ。約束の証だって、今も左手にあるのに。私だけ置いていくなんて、ひどいよ…



 だから、決めました。私、あなたの元に行きます。そうしたら、これからもずっと、あなたと一緒にいられるでしょう?

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