<<002 裸をみた日から恋人らしいです




0141 名無し 2021/04/24 06:00:17

助けてくれ……殺される!


0142 名無し 2021/04/24 06:00:28

<<141 

状況の説明できるか?



 状況は。


「待ってよ〜りょうくん」


「待つかよ!」



0143 名無し 2021/04/24 06:00:35

<<142

俺が聞きたい、朝起きて学校行く支度してたら急に包丁持った幼なじみの女が部屋に入ってk



 ゾワッと鳥肌が立つ、嫌な予感を感じた俺はすぐさま横の路地へ緊急回避。


 後ろを振り返ると俺が居たところには身代わりになるように置かれていた板に包丁が刺さっていた。


 ……マジ死ぬ。



「誰とメールしてるの? 女の子?」



 俺は無視して駆け出しスレッドを開く。



0144 名無し 2021/04/24 06:00:40

<<143

状況は察した……何で追いかけてるのか本人に聞いてみれば?


0145 名無し 2021/04/24 06:01:01

<<144

確かに! 怖いけど聞いてみる


0146 名無し 2021/04/24 06:01:06

<<145

死ぬなよ……



 俺は立ち止まり文香ふみかに振り返る。


「やっと待ってくれた〜」


「ところでフミカ……お前は何でオレを追ってんの?」


「昨日記念日だったのに会いにも来なかったから」


 ……記念日? なんの?


「忘れたの?」


「ごめん、なんの記念日?」



 フミカの顔に一瞬暗い影が刺して俺の方に包丁を向けられたら気がするが、それが嘘のように俺に笑顔を向けてくる。



「私達が初めて手を繋いでから昨日で3582日目の記念日だよ」



 初めて手を繋いだ? 小学生ぐらいだったか? コイツそんな昔から数えてるのかよ!



「じゃあ今日は手を繋いでから3583日目の記念日か?」


「そうだよ、初めてりょうくんが私の裸をみた日からお嫁さんにすることは決まってるんだから、責任とってよね」


「ッ!」



 コイツが言ってる事は事実だ、事故だとも言えない。




 裸を見た日なんて、もう覚えてねぇよ!


 なんで幼稚園の頃の話してんだ。


 異性として概念もねぇよ。


 素直に謝るか、いや全然悪いとも思ってないけど。



「記念日忘れててごめん」



 俺は頭を下げる。



「りょうくん、心から謝らないとダ〜メ」



 心の中を読むなや! 帰ったら絶対親に殺されるからフミカは家に上げるなと言う……。



「りょうくんのお母さんにはよろしくねって言われてるから」


「クソババァ!」


「好きって言ったら許してあげる」


「それだけは嫌だ!」



 コイツは優等生、ミッションは学校に行くまで。


 俺が何時言ったのかは知らないが。



『お嫁さんになる条件』



 という小さい頃の俺が言ったらしい条件の中に『俺が自慢出来る程の女になれ』的な物があったらしい。


 律義にそれを守る傾向にあるフミカは他の人が居る時は清楚な完璧美少女になるのだ。


 どうせなら俺の前でもなってくれ!



0151 名無し 2021/04/24 06:10:12

話しが通じなくてヤバイ、ヤンデレから嫌われる方法とかないか?


 

 俺はスレッドにコメントを残しフミカを背に走り出した。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る