百合コメのぼつ【完結済】

向日葵椎

きちょう(社会人)※一話目に移動

 今日はA子が会社から早く帰った。

 部屋着でソファーに座りテレビを眺めるA子。

 風呂上がりのB子が隣に腰を下ろす。


 B子「ヨイしょ」

 チラリとA子へ視線を向ける。

 B子「もひとつヨーイしょ」、と体を倒し、A子の膝に頭をのせる。


 A子「おかえり」

 B子「ただいま。いやぁ~帰ってきた気がするわぁ~」

 とけそうになるB子。


 A子「ごくろうさま。どしたの、髪乾かさないで」

 B子「ううん、なんでも」

 A子「そう」、とB子の肩に手を置く。


 B子「でもほんとは……お風呂上りはA子って気がしたから」

 A子「私は牛乳か」

 B子「でもほんとのほんとは、立ち上がらせないため」

 A子「ワーヤラレター」

 B子「そしてデキる女のB子は、貴重なお時間をいただきありがとうございます、と形式的な礼を述べてしてやったりの表情を浮かべます」

 仰向けになりA子を見上げるB子。


 A子「あげるよ」

 リモコンを手に取りテレビを消すA子。

 B子「なにを……?」

 問いかけるB子へ顔を寄せ、目を合わせるA子。


 A子「私の貴重な時間ぜんぶ、あげるよ」

 B子は徐々に笑みを浮かべ、「ん~……ッ!」と顔をA子の腹にぐりぐり押しつける。


 A子「が、しかし」

 テレビをつけるA子。

 B子「なぬッ」と上を向くB子。

 A子「これから見たいコーナーが始まる」

 B子「一緒に見るんだからね」

 A子「うん」


 まだ時間があったのでB子は髪を乾かし、牛乳をあおり、再びA子の膝枕へ寝転んでからテレビをみたのであった。

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